ニュース 2019.10.21. 12:00

ドラフト診断~ロッテ編~ 「佐々木に注目が集中するが…」

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ロッテのドラフト指名選手

各球団のドラフト指名選手を解説!


 10月17日(木)、今年のプロ野球・ドラフト会議が開催され、育成を含めると107名のアマチュア選手がプロ入りの切符を掴んだ。

 ベースボールキングでは、ドラフト会議翌日の18日にYouTubeチャンネルにて「ドラフト会議2019振り返り!」を生配信。アマチュア野球を中心に様々な媒体に寄稿するスポーツライターで、ドラフト会議の当日はCS放送のスポーツチャンネル『スカイA』で生中継の解説も担当した西尾典文さんにご出演いただき、各球団の今年の指名を振り返っていただいた。


ロッテ・指名選手


1位:佐々木 朗希(ささき・ろうき)
投手/17歳 右投右打 大船渡高
[球団コメント]
ワールドクラスで無限大の可能性を秘めた大型右腕。将来、日本を代表する先発投手になれる逸材。長身から投げ下ろす角度ある直球は超一級品。スピードはもちろん、低めに集められる制球力の高さも魅力。カーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークと球種も多彩で精度も非常に高い。

2位:佐藤都志也(さとう・としや)
捕手/21歳 右投左打 東洋大
[球団コメント]
身体能力の高い捕手。地肩の強さがある。ミート力のある打撃も特徴で広角に強い打球が打てるアベレージタイプ。走攻守高いレベルで三拍子の揃った選手でもある。

3位:高部瑛斗(たかべ・あきと)
外野手/21歳 右投左打 国士舘大
[球団コメント]
ガッツ溢れる外野手。パワー、スピードがあり、バットコントロールが光る。野球に100%情熱を注げる選手で将来の切り込み隊長候補。

4位:横山陸人(よこやま・りくと)
投手/18歳 右投右打 専修大学松戸高
[球団コメント]
球速あるサイドスロー。力強い直球は球速、球威があり打者を押し込める。メンタルも強い。右、左関係なく強気にインサイドを投げ分けることが出来る。夏の大会予選ではZOZOマリンスタジアムでMAX148キロを計測。まだまだ伸びる逸材。

5位:福田光輝(ふくだ・こうき)
内野手/21歳 右投左打 法政大
[球団コメント]
守備力が高く、スイング力もあり総合的な能力を持った選手。ガッツもありチームを引っ張れる選手。思い切りのよいスイングを広角に打てるのが特徴で、肩も強くスローイングは安定している。将来のレギュラー候補。


育成1位:本前郁也(もとまえ・ふみや)
投手/22歳 左投左打 北翔大
[球団コメント]
力感のないフォームからキレのいいストレート、変化球を投げ分ける投手。右打者のインコースに入るクロスファイヤーは見ごたえ十分。動作解析で自分のフォームを研究するなどクレバーな部分もある。近い将来、支配下登録されることが期待される。

育成2位:植田将太(うえだ・しょうた)
捕手/21歳 右投右打 慶応義塾大
[球団コメント]
地肩の強さ、下半身の柔軟性のある大型捕手。いつも全力プレーで投手を引っ張る。思い切りが良くパワーがある。キャッチング技術も高く投手陣からの信頼は絶大であることも評価点。近い将来、支配下登録となり一軍で活躍することが期待される。


「積極的な指名」


 ロッテは何と言っても、1位で“令和の怪物”・佐々木を4球団競合で引き当てた。

 西尾さんも「本当に近年クジに強いんですよね。勢いを感じますし、かつては大物選手の交渉権を獲得しても来てもらえないということもあったなか、今ではチームの魅力づくり、ブランディングに力を入れた甲斐もあって、積極的な指名が続いています。チームを大きくしようというのがよく見えますよね」と、その姿勢を称える。

 扱いの難しさなども不安点に挙げられるが、「高卒で言えば今年も種市投手や岩下投手といった本格派の右腕が出てきていますし、何と言っても吉井コーチの存在は大きいですよね。選手の立場で無理はさせないように気を付けてくれるイメージがあるので、どうにか佐々木が一人前になるまでいてほしいなと思います」と期待を寄せた。

 また、4位で指名した高卒の横山については、「右のサイドでおもしろい存在でしたが、当初は高卒では厳しいのかなと思っていました。それが今年になって球速がアップして、その成長力は楽しみな限り。先発かリリーフか分かりませんが、プロでのさらなる覚醒に期待したいところです」とこちらも高評価だった。


野手もすごいぞ!


 佐々木に続く2位では、東洋大の佐藤を指名。「捕手は欲しいだろうなと思っていて、何人か候補がいたなかで佐藤選手を指名しましたよね。個人的にはここも攻めたな、と。現在一番手の田村選手も、高校時代は打撃も良かったですが、プロでは守備型になりつつあるイメージ。その中で、希少な“打てる捕手”になりうる佐藤選手に挑戦した点は評価したいですね」と、ここでも指名戦略を評価。

 3位で獲得した高部も、「かつては外野が飽和状態だった時期もありましたが、このところレギュラー陣も徐々に高齢化が進んできたなか、昨年の1位・藤原選手に続けてこの選手が獲得できたというのは大きいですよね」とコメント。

 「大学生の外野ではトップクラスの選手だと思います。見ていてかっこいいタイプのヒットメーカーで、雰囲気があります。スターになる可能性を秘めた選手ではないでしょうか」とその資質に太鼓判を押した。

 「強いて言えば、5位の福田選手も含めて左が多いのかなと思いますが、それも重箱の隅をつつくようなもので、全体的に見て本当に良い指名ができたのではないかと思います。佐々木投手はもちろんですが、その他の選手も楽しみなので、近年獲得した逸材たちと数年後どんな布陣を組むのか、要チェックですね」と全体的に高いジャッジを下している。

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