「1年間怪我が多かった。ずっといい状態でというのはなかなか難しいと思うんですけど、張りや疲れがでてくるなかで戦わないといけない。やっぱり我慢してできる以上の怪我をしてしまった」。
「年間通して、痛くなったりすると思うんですけど、それでも試合に出られる体づくりができなかった。そこが後悔しているところです」。
ロッテの田村龍弘は、今年1年間をこのように振り返った。昨季は全143試合に出場したが、田村が話すように『右ハムストリングスの筋損傷』と診断され、5月12日に一軍登録を抹消された。
「怪我して多少落ち込んだときもあったし、誕生日(5月13日)の前に怪我をしてしまったので、それがすごく悔しかった」。
それでも、一軍復帰を目指す過程の中で、ロッテ浦和球場でのリハビリでは、悔しいそぶりや、落ち込んだ表情を見せることなく、チームメイトに明るく振舞い黙々と練習している姿が印象的だった。
「落ち込んでファームでやっていても、上は戦っている。鳥越さん、清水さんにも、モチベーションを下げずに一軍でやるイメージを持ってやっておくようにと言われていました。そういうイメージを持ちながらやっていましたね」。
約1カ月のリハビリを経て6月14日に一軍復帰を果たした。復帰後も田村がスタメンマスクを被っていたが、オールスター明けからは種市篤暉が先発時にマスクを被っていた柿沼友哉がスタメンで出場するケースが徐々に増えた。
「僕が出ているときにチームが勝てていなかったというのはあったし、柿沼さんが出ていて勝っていたというのがあった。悔しいところもありましたけど、いいところというのは、盗み合いだと思うので、勝っているときの配球をイメージしながら、僕の配球と何が違うのか。自分だったらこうするというイメージのチャートと、柿沼さんのチャートと1試合2つ書きながらやっていましたね」。
田村はベンチを温めることが増えた中でも、ベンチでチャートをつけて、来るべきチャンスに備えた。
クライマックス・シリーズ争いが佳境になった9月、柿沼が試合中に左手を骨折し離脱。田村は再びスタメンマスクを被る機会を掴み、9月2日のオリックス戦以降の残り試合は全てマスクを被った。
「9月は最後負けましたけど、3試合で完封勝利したりと、いいところも出たと思います。ただ、そういうのは短期的にやっても意味がない。長期的にしっかり見ながら、1年間やっていかないと。来年にしてもそうですけど、ずっと勝てるというのはなかなか難しいこと。負けが込んだり、連勝したりということが絶対にあると思う」
「今年は正直、大型連勝もしなかったし、大型連敗もしなかったというのが、5割付近いけていたということ。そこを維持しつつも、勝てる試合といったらおかしいですけど、もう一踏ん張りすればという試合が多かったと思うので、そういう取りこぼしをしないようにしないといけないと思います」。
最終戦となった9月24日の西武戦(ZOZOマリン)では4-12で敗れ、クライマックス・シリーズ進出を逃すとともに、目の前で西武の胴上げを見ることになってしまった。
「僕自身、ああいうのは見たくない。逆にああいうのを目の前で見て、来年はみんなもっと気持ちが入ると思う。そういう経験をいい風に、活かしていけないと思う」。
シーズンが終了し、マリーンズは来季に向けて、ZOZOマリンスタジアムで秋季練習を行なっている。田村は「バッティングのレベルアップと、守備では強化系が増えたりすると思う。強い体を作っていくこと」をテーマに取り組んでいる。
「同じ失敗をしていたらダメ。新しい選手も入ってきたりすると思うので、そこは危機感をもってやらないといけないと思います」。今季の悔しさを糧に、来季はもっともっと強くなってグラウンドに立つ姿を見せてくれるはずだ。
取材・文=岩下雄太
「年間通して、痛くなったりすると思うんですけど、それでも試合に出られる体づくりができなかった。そこが後悔しているところです」。
ロッテの田村龍弘は、今年1年間をこのように振り返った。昨季は全143試合に出場したが、田村が話すように『右ハムストリングスの筋損傷』と診断され、5月12日に一軍登録を抹消された。
「怪我して多少落ち込んだときもあったし、誕生日(5月13日)の前に怪我をしてしまったので、それがすごく悔しかった」。
それでも、一軍復帰を目指す過程の中で、ロッテ浦和球場でのリハビリでは、悔しいそぶりや、落ち込んだ表情を見せることなく、チームメイトに明るく振舞い黙々と練習している姿が印象的だった。
「落ち込んでファームでやっていても、上は戦っている。鳥越さん、清水さんにも、モチベーションを下げずに一軍でやるイメージを持ってやっておくようにと言われていました。そういうイメージを持ちながらやっていましたね」。
約1カ月のリハビリを経て6月14日に一軍復帰を果たした。復帰後も田村がスタメンマスクを被っていたが、オールスター明けからは種市篤暉が先発時にマスクを被っていた柿沼友哉がスタメンで出場するケースが徐々に増えた。
「僕が出ているときにチームが勝てていなかったというのはあったし、柿沼さんが出ていて勝っていたというのがあった。悔しいところもありましたけど、いいところというのは、盗み合いだと思うので、勝っているときの配球をイメージしながら、僕の配球と何が違うのか。自分だったらこうするというイメージのチャートと、柿沼さんのチャートと1試合2つ書きながらやっていましたね」。
田村はベンチを温めることが増えた中でも、ベンチでチャートをつけて、来るべきチャンスに備えた。
クライマックス・シリーズ争いが佳境になった9月、柿沼が試合中に左手を骨折し離脱。田村は再びスタメンマスクを被る機会を掴み、9月2日のオリックス戦以降の残り試合は全てマスクを被った。
「9月は最後負けましたけど、3試合で完封勝利したりと、いいところも出たと思います。ただ、そういうのは短期的にやっても意味がない。長期的にしっかり見ながら、1年間やっていかないと。来年にしてもそうですけど、ずっと勝てるというのはなかなか難しいこと。負けが込んだり、連勝したりということが絶対にあると思う」
「今年は正直、大型連勝もしなかったし、大型連敗もしなかったというのが、5割付近いけていたということ。そこを維持しつつも、勝てる試合といったらおかしいですけど、もう一踏ん張りすればという試合が多かったと思うので、そういう取りこぼしをしないようにしないといけないと思います」。
最終戦となった9月24日の西武戦(ZOZOマリン)では4-12で敗れ、クライマックス・シリーズ進出を逃すとともに、目の前で西武の胴上げを見ることになってしまった。
「僕自身、ああいうのは見たくない。逆にああいうのを目の前で見て、来年はみんなもっと気持ちが入ると思う。そういう経験をいい風に、活かしていけないと思う」。
シーズンが終了し、マリーンズは来季に向けて、ZOZOマリンスタジアムで秋季練習を行なっている。田村は「バッティングのレベルアップと、守備では強化系が増えたりすると思う。強い体を作っていくこと」をテーマに取り組んでいる。
「同じ失敗をしていたらダメ。新しい選手も入ってきたりすると思うので、そこは危機感をもってやらないといけないと思います」。今季の悔しさを糧に、来季はもっともっと強くなってグラウンドに立つ姿を見せてくれるはずだ。
取材・文=岩下雄太