「次はうまく対応できると思う」
『第2回 WBSC プレミア12』もスーパーラウンド3日目。ここまでオープニングラウンドから無敗を続け、快進撃を見せていたメキシコは日本と対戦。先発・今永昇太に6回まで1安打に封じられるなど、投手陣を攻略できず1-3で今大会初黒星を喫した。
試合後、会見に臨んだフアン・カストロ監督は「連勝していたので勢いのまま行きたかったが、序盤に失点をして苦しい試合になってしまった」と振り返る。
1安打に終わった打線については、「今永が非常に良いピッチングをした。バッター陣もよく頑張ったが、彼の投球が上回った」と、左腕の快投を賞讃。その後に登場したリリーフ陣も含め、「日本の投手と戦うのは大変なこと」としたが、「今回の経験で次はうまく対応できると思う」と、日曜日に“再戦”が叶った際には打ち崩せるという自信も覗かせた。
「見たことがないようなボールも」
打線は1安打に終わったものの、その1安打が本塁打。唯一の安打となるソロを今永から放ったジョナサン・ジョーンズは、「“良い球”が来るのを待っていた。初球を狙っていたところに、速球が来たのでうまく打ち返せた」と手応えを振り返る。
日本の投手については、「これまで見たことがないようなボールも見ることができた。こういった経験が自分の今後のプレーに活かせる」と、この試合で収穫できた部分を挙げ、「本塁打はもちろん、自分としてはいかにチームに貢献するかが重要なポイント。また日本と対戦できればうまく対応できると思う」と、指揮官と同様、こちらも自信を口にした。
今大会初黒星を喫したメキシコだが、それでも3勝1敗は日本と並ぶトップの成績。あす1日置いて、15日(金)には韓国との戦いがすぐにやってくる。カストロ監督も「1敗したからと言って、我々のメンタリティーは変わらない。あさってもいままでと同じメキシコ代表を見ることになるだろう」とコメント。ジョーンズも「これまでと同じ気持ちで取り組んでいきたい」と語っており、チーム全体の意識は統一されている。
2人が最後まで強調したのが、「今まで通り、アグレッシブに戦う」ということ。決勝進出と東京五輪の出場権確保をめざし、メキシコ代表の戦いはつづく。
文=尾崎直也