ロッテ浦和の秋季練習に参加
ロッテは15日に鴨川秋季キャンプを打ち上げたが、ロッテ浦和球場で行われた秋季練習もこの日で練習が終了した。
「鴨川で行っている人たちもいますが、やっぱり自分がいけていないというのは、悔しい思いもありますし、そこに負けないようにやるためには練習するしかない。自分で考えて練習することだけを考えてやっていました」。
ロッテ浦和球場で行われた秋季練習に参加していた9年目の江村直也は、鴨川秋季キャンプに参加していた選手たちに負けじと、野球がうまくなるため1分1秒を無駄にすることなく汗を流した。
「休もうと思ったら休めると思うんですけど、そこで休んでも何も意味がない。せっかくキャンプをやっている意味がない。鴨川の人たちはもっとしんどい練習をしていると思うし、そこに負けないようにというか、追い越すという気持ちでやっていました」。
全体練習が終わったあとも、室内練習場でマシンを相手に黙々とキャッチングや、打ち込みに励む姿があった。
23試合の出場にとどまる
「毎年毎年ですけど、(今季も)悔しいシーズンでしたね」。
昨季は35試合の出場だったものの2番手捕手として一軍で過ごしたが、今季は23試合の出場にとどまるなど、ファームで過ごす時間が多かった。
ただ、チャンスが全くないわけではなかった。5月12日に正捕手・田村龍弘が『右ハムストリングスの筋損傷』で一軍登録を抹消。同日に今季2度目の昇格を果たした。吉田裕太と併用ではあったが、スタメンでの出場機会を得て、石川歩、涌井秀章、二木康太が先発のときは先発マスクを被った。
打撃面でも6月2日の西武戦で「プロ9年目で遅い。今までいっぱいチャンスをもらってきたなかで、遅いくらいだと思います」と話したが、プロ初本塁打となる満塁弾を記録。しかし、田村が6月14日に一軍に戻ってくると、再び江村はファームで再調整となった。
「僕にとってはすごいチャンスだったので、自分なりに頑張ってやっていたんですけど、そこで掴みきれなかったというのは、自分の実力のなさですし、そこが一番悔しいですかね」。
気がつけば、江村も来季でプロ10年目。今年のドラフト会議では、ドラフト2位で即戦力候補の捕手・佐藤都志也(東洋大)を指名するなど、ポジション争いはより熾烈となることが予想される。
「本当に結果を残すだけなので、結果にこだわってやっていきたいと思います」。浦和で過ごした15日間を糧に、節目となる10年目のシーズンを、江村は背水の覚悟で迎えようとしている。
取材・文=岩下雄太