ニュース 2019.11.16. 16:40

侍ジャパンは要注意!韓国代表の注目スラッガーたち

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日韓戦を前に決勝進出を決めた韓国代表ナイン

2日連続の日韓戦、注目選手は?


 「第2回 WBSC プレミア12」も最終盤。15日に韓国がメキシコを下して、日本と韓国の決勝進出が決まった。初代王者の韓国にとっては東京オリンピック出場権の獲得と同時に、2大会連続ファイナル進出。侍ジャパンにとっては4年前の準決勝で苦杯を飲まされた宿敵にリベンジするための舞台が整った。

 当然、見どころとしては「侍ジャパンが初優勝なるか」といったところなのだが、さまざまな特長を持った世界の野球を見ることができるのも国際大会の楽しみの一つ。日本のラスト2試合は日韓戦。ここでは、気になる宿敵・韓国の注目選手を取り上げてみたい。


韓国の「清宮・村上世代」は…


 まずは韓国の若き安打製造機イ・ジョンフ(21)外野手。「かつて『韓国のイチロー』と称された元中日イ・ジョンボムの息子」として紹介されるが、それ以上に彼自身が持つ打撃センスが光る。高卒3年目ながら、すでに国内リーグで通算535本ものヒットを積み重ね、今季は韓国人選手トップの193安打(※韓国は1シーズン144試合)を放った。今大会も15日終了時点で全6試合で快音を響かせ、大会打率は4割超え。鈴木誠也との首位打者争いの行方にも注目したい。

韓国のイ・ジョンフ選手(Photo by Masterpress/Getty Images)


 190センチ・107キロの巨漢スラッガー、キム・ヒョンス(31)外野手も注目選手のひとり。2008年の北京五輪に、WBC(09,13)、第1回プレミア12と、代表経験豊富で、今大会はチームの主将を務める。アメリカ戦、チャイニーズ・タイペイ戦と当たりがなかったが、決勝進出を決めたメキシコ戦でダメ押しとなる満塁走者一掃の適時二塁打を放ち、ベンチはお祭り騒ぎ。

 試合後、キム・ヒョンスは「僕が頑張ればみんながついてくると思った」と語ったとおり、その一振りでチームの雰囲気を変えられる選手でもある。落ち着いた語り口に背中で引っ張る左のスラッガー――。大砲というよりは中距離打者の部類に入るが、筒香嘉智のような雰囲気を感じる好打者だ。

経験豊富な左の中距離打者、韓国のキム・ヒョンス (Photo by Kiyoshi Ota/Getty Images)


 そして、韓国球界の次世代スター候補、カン・ベクホ(20)外野手。打高投低の韓国リーグとはいえ、高卒1年目の昨季に29本塁打を放ち新人王を獲得。世代別の代表経験もあり、2017年のU-18ワールドカップでは、同世代の清宮幸太郎と比較され注目を浴びた逸材だ。

 今季は国内リーグで打率.336、13本塁打、65打点、OPS.901と活躍。初参戦のプレミア12は、いずれも途中出場でわずか3打席(2三振1四球)しか立っていないが、「(16日は)出場経験が少なかった選手を起用する」と監督も語っており、日韓戦でのスタメン出場が期待されている。ちなみに、彼の名前を韓国語読みすると「カン・ベッコ」。Twitterなどで検索する際は「カンベッコ」と打てば、韓国野球ファンたちのつぶやきを見ながら試合を楽しめるかもしれない。


 その他にも、不動の2番、キム・ハソン(24)に、国内リーグで首位打者に輝いた“打てる捕手”ヤン・ウィジ(32)と好打者揃い。今シーズン自身5度目の本塁打王に輝いたパク・ビョンホ(33)も、今大会は不振に苦しんでいるものの、日韓戦ではチーム最年長者としての意地を見せたいところだ。

韓国のキム・ハソン(Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images)

韓国の打てる捕手、ヤン・ウィジ(Photo by Kiyoshi Ota/Getty Images)


 侍ジャパン同様、オールプロで構成された韓国代表も素晴らしい選手たちが揃っている。東京ドームでの日韓2連戦は、アジアと世界の野球を牽引してきた両国による意地のぶつかり合い。今大会最高の熱戦が繰り広げられることを期待したい。
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