「一番濃い1カ月だった」
『第2回 WBSC プレミア12』は17日に決勝戦が行われ、日本が韓国に5-3で勝利。侍ジャパンが第2回WBC以来、10年ぶりに世界の頂点に立った。
浅村栄斗は試合後、「日本代表のトップチームで国際大会に出場するのは初めてだったので、本当に良かった」と、世界一の喜びを噛み締めた。
この日は初回に先発・山口俊が2本の本塁打を被弾して3点先行される形になったが、「初回だったので。まだ9イニング残ってるし、そんなに慌てることはなかった」と、当時のチーム状況を振り返る。
実際に1回に4番・鈴木誠也の適時打で1点を返すと、2回には1番・山田哲人の3ランで逆転。レフトスタンドへ吸い込まれる打球をベンチからみていた浅村は、「いやもう、エグかったですね。鳥肌立ちました」と、決勝ホームランが着弾した瞬間を振り返った。
3回以降はなかなか追加点が奪えない展開が続くも、7回に先頭・坂本勇人が左翼越え二塁打で出塁。その後、二死三塁となって浅村が打席へ。「ここで点を取れればグッと勝ちに近づけると思っていたし、自分の一打で試合が決まるなと思っていた」。初球の甘く入ってきた155キロの速球を二塁手の頭上へ弾き返し、待望の追加点。一塁をオーバーランし、振り返ったところで右拳を一塁ベンチへ突き上げた。「気持ちが入っていた打席だったし、なんとかベンチの気持ちに応えたいという思いだった」と語り、ガッツポーズは「自然に出た」という。
大阪桐蔭から西武、楽天と、「ずっと野球やってきましたけど、いままでで一番濃い1カ月になった」と、日の丸を背負って挑んだ短期決戦に充実感を示しつつ、「オリンピックでも優勝するために、もう一度、自分もアピールして、良い1年にできれば」と、来夏に行われる母国開催のビッグイベントを見据えた。