殊勲のヒーローは来夏を見据える
『第2回 WBSC プレミア12』の決勝戦が17日に東京ドームで行われ、前回大会覇者の韓国に逆転勝ちした侍ジャパンが、10年ぶりの世界一に輝いた。
日本は初回、2本の本塁打で3点の先制を許す苦しい立ち上がりとなったが、その裏に鈴木誠也の適時二塁打で1点を返すと、続く2回裏には二死から四球とヒットで一・二塁の状況をつくり、打席に入った1番・山田哲人が起死回生の3ランをレフトスタンドへ。その一振りで逆転に成功した日本が、そのまま世界一の称号を手繰り寄せた。
試合後、殊勲の一打を放った山田は「追い込まれていたので、色々な球種に対応していこうと思っていた」と、ファウルで粘りながら8球目の直球をとらえた。本塁打の場面に関しては「直観ですけど、まっすぐがくるだろうなと思った」とコメント。自身の感覚を信じてバットを振りぬいた結果、「いい感じでとらえることができた」と納得の一発に。その後のガッツポーズについては「あれは自然に、心の声が表現されました」と、笑顔を見せた。
また、プレミア12の前回大会にも主力メンバーとして出場していた山田にとっては、4年前の雪辱を果たした格好となったが、「今回の大会についてはそうですけど、来年もある」と、来夏のビッグイベントに視線を移し、「そこに呼ばれるかわからないですけど、呼ばれるような成績を残して、またこういう緊張感のある試合をしたい」と続け、東京五輪出場に意欲を示した。
今大会の登録メンバーは28名だったが、東京五輪の登録枠は24名。熾烈なメンバー選考が繰り広げられることは必至だが、「選ばれるためにはシーズンの中で結果を残さないといけない。来年またしっかり結果を残せるように、頑張っていきたいです」と繰り返し、ヤクルトでのさらなる活躍を誓った。