ニュース 2019.11.30. 20:30

西武の引退選手がファンに挨拶 中田の引退理由は「目標まで2万4000年…」

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2010年の6球団競合右腕も…


 西武は30日、球団史上初めて西武遊園地でファン感謝イベント『LIONS THANKS FESTA 2019』を開催。今季限りで現役を引退した大石達也・斉藤彰吾・中田祥多の3名がファンに挨拶を行った。


 2010年のドラフト1位・大石達也は、今年限りで9年間の選手生活に別れを告げた。

 福岡大大濠高から早稲田大を経て、ドラフトでは6球団が1位競合。大学球界No.1の剛腕投手として大きな注目を集めたが、プロでは肩の故障に悩まされてなかなか一軍定着とはならず。2016年には36試合に登板して防御率1.71と活躍を見せたが、以降は徐々に登板数を減らしていき、今季は2試合の登板で防御率15.43と結果を残すことができなかった。

 「苦しいシーズンばかりでしたけど、今となってはそれも良い経験だったのかなと思います」と9年間の戦いを振り返った右腕。今後は育成スタッフとしてチームに残ることが決定しており、「また違った形でチームの力になれるように、しっかりと勉強してまた頑張っていきたいと思います」と意気込みを語った。


最後は笑顔で…


 あとの2人は、ともに2007年の高校生ドラフトで入団してきた組。

 今年で12年のプロ野球人生に幕を下ろした斉藤彰吾は、2007年の高校生ドラフト7位で春日部共栄高からプロ入りした地元・埼玉出身の外野手。最大の武器である俊足と、その武器を活かした好守でチームを支え、2015年には103試合に出場を果たしたものの、近年はファームが定位置に。今季も一軍出場は3試合に留まった。

 最後のあいさつでは12年の戦いを振り返り、「両親や友人、ファンの方々の熱い声援、暖かい言葉は本当に支えでした」と関わった人々へ感謝。今後については、「ライオンズのいちファンとして、全力で応援していきたいと思います」と語った。


 その斉藤の“ひとつ前”、2007年・高校生ドラフトの6巡目で指名を受けたのが中田祥多。鳴門工高からやってきた強肩がウリの捕手も、プロ入り後の主戦場はファーム。一軍の試合に出場したのは12年のキャリアのうち3シーズン(2012・2015・2019)と表舞台に立つ機会は少なかったが、明るいキャラクターで投手陣からの信頼を勝ち取り、平均寿命が8~9年と言われるプロ野球界で12年の現役生活を送った。

 最後の挨拶も、ただでは終わらせない。「12年間の通算安打数は…今年の1本!」と振り返り、「2000本安打を目指してやってきたのですが、このままのペースだと2万4000年かかるということだったので、引退することを決意しました!」と語って爆笑をゲット。「これからは裏方として、選手をしっかりとサポートしていきたいと思います」と、会場を沸かせてからキッチリ締める、今回の引退挨拶における“アンカー”の役割を全うした。


引退選手・最後の挨拶


▼ 斉藤彰吾(外野手/2007年・[高]7位)

まずは、このような機会をいただき、ありがとうございます。
入団して12年間…基礎を教えていただき、成長することができました。

両親や友人、ファンの方々の熱い声援、暖かい言葉は本当に支えでした。
今後はもっともっと成長して、ライオンズのいちファンとして
全力で応援していきたいと思います。

12年間、ありがとうございました。



▼ 大石達也(投手/2010年・1位)

まずはじめに、このような場を設けていただいた
球団関係者の皆さん、ありがとうございます。

9年間、いろいろな監督やコーチ、スタッフ、
そしてチームメイトのみなさんと
野球をやってこられたこと、本当に幸せでした。
苦しいシーズンばかりでしたけど、
今となってはそれも良い経験だったのかなと思います。

ファンのみなさんは、僕がマウンドに上がるとき、
いつも大きな声援で背中を押してくれました。
感謝の気持ちでいっぱいです。

今日もたくさんの方に「お疲れ様でした」と声をかけてもらい、
本当に嬉しく思ったのと同時に、
このチームでやってこれて本当に良かったなと思いました。

来年からは育成スタッフとして、
また違った形でチームの力になれるように、
しっかりと勉強してまた頑張っていきたいと思います。
9年間、本当にありがとうございました。



▼ 中田祥多(捕手/2007年・[高]6位)

まずはじめに、このような場を設けていただいた球団関係者のみなさま、
そしてファンのみなさま、ありがとうございます。
多くの方の支えがあり、12年間プレーすることができました。

12年間の通算安打数は、今年の1本!
2000本安打を目指してやってきたのですが、
このままのペースだと2万4000年かかるということだったので、
引退することを決意しました。
これからは裏方として、選手をしっかりとサポートしていきたいと思います。

最後に、現役生活を支えてくれた妻へ、ありがとうございました。
そしてファンのみなさま、12年間、暖かいご声援ありがとうございました。

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