ニュース 2019.12.02. 18:27

「流行語大賞」野球界からはイチローの『後悔などあろうはずがありません』が選考委員特別賞に選出

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今年3月の引退会見でのイチローの言葉が選考委員特別賞に選出された
 今年最も話題となった言葉を選ぶ「現代用語の基礎知識選 ユーキャン新語・流行語大賞」が2日、都内で行われ、今年3月に現役を引退したイチローの『後悔などあろうはずがありません』が選考委員特別賞に選ばれた。

『後悔などあろうはずがありません』といえば、今年3月に現役引退を発表したイチローが、引退発表直後の会見で語った言葉だ。

 東京ドームで行われた『2019 MGM MLB 開幕戦』の第2戦終了後、所属していたマリナーズがイチローの現役引退を発表。その後、ユニフォーム姿のままで会見場に現れたイチローは、詰めかけた報道陣に向かって「今日のゲームを最後に、日本で9年、アメリカで19年目に突入したところだったんですが、現役生活に終止符を打ち、引退することとなりました」。改めて、自分の口からユニフォームを脱ぐことを発表した。

 そして、質疑応答に移った後、「決断に後悔はなかったのか」という問いに対し、イチローはこう答えた。

「もちろん、もっとできたことはあると思います。思いますが……今日の球場での出来事、あの光景を見せられたら、後悔などあろうはずがありません」

 東京ドームに詰めかけた大勢のファン。試合が終わった後も、時計の針がてっぺんに近づいてもなお球場に残り、イチローの最後の雄姿を見届けた大勢のファンの声援、大歓声、悲鳴、カメラのフラッシュ、そのすべてに感謝の意を示し、スッキリとした表情で引退を発表した。

「ユーキャン新語・流行語大賞」選考委員は、「日本語として研ぎ澄まされた話の上手な人が、あえて文語めいた言葉で返したこの表現に対し、特別賞を授与することを決めた」と選考理由を説明。また、野球界では、2016年の年間大賞『神ってる』以来、トップ10入選からも遠ざかっていたが、イチローの言葉が久々の受賞となった。

過去の野球にまつわる流行語

※肩書きは受賞当時のもの

▼ 2016年
・広島東洋カープ
「神ってる」 ☆年間大賞

▼ 2015年
・柳田悠岐(ソフトバンク)、山田哲人(ヤクルト)
「トリプルスリー」 ☆年間大賞

▼ 2014年
・広島東洋カープ
「カープ女子」

▼ 2013年
・東北楽天ゴールデンイーグルス
「被災地が、東北が、日本がひとつになった 楽天、日本一をありがとう」 ※選考委員特別賞

▼ 2010年
・斎藤佑樹(早稲田大)
「何か持っていると言われ続けてきました。今日何を持っているのか確信しました…それは仲間です。」 ※特別賞

▼ 2009年
・野村克也(元楽天監督)
「ぼやき」

▼ 2006年
・トレイ・ヒルマン(日本ハム監督)
「シンジラレナ~イ」

・斎藤佑樹(早稲田実業高)
「ハンカチ王子」

▼ 2005年
・千葉ロッテマリーンズ
「ボビーマジック」

▼ 2004年
・堀江貴文(ライブドア社長)
「新規参入」

▼ 2003年
・星野仙一(前阪神監督)
「勝ちたいんや!」

▼ 2002年
・松井秀喜(巨人)
「Godzilla」 ☆特別賞

▼ 2001年
・若松勉(ヤクルト監督)
「ファンの皆さま本当に日本一、おめでとうございます」 ☆語録賞

▼ 1999年
・上原浩治(巨人)
「雑草魂」 ☆年間大賞

・松坂大輔(西武)
「リベンジ」 ☆年間大賞

▼ 1998年
・佐々木主浩(横浜)
「ハマの大魔神」 ☆年間大賞

▼ 1996年
・長嶋茂雄(巨人監督)
「メークドラマ」 ☆年間大賞

▼ 1995年
・野茂英雄(ドジャース)
「NOMO」 ☆年間大賞

・仰木彬(オリックス)
「がんばろうKOBE」 ☆年間大賞
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