レギュラー見据える外野手ふたりが契約更改
来シーズンレギュラーを見据える、乙坂智と佐野恵太が共に契約を更改した。
今シーズン自己最多の97試合に出場した乙坂智は「800万アップの3200万」でサイン。CSでのサヨナラホームランなど、勝負強いバッティングで得点圏打率.382の成績を残したことなどが評価された。
乙坂は「バックアップ(要因)として色々な場面で起用され、勝負所、ここぞの場面で結果をだしてくれた」と評価された点を明かし、オフには「今年出来なかったことは来年できるように。出来たことは継続できるように」との目標を持ち、「年間を通して高いパフォーマンスを発揮するために必要だと感じた」ことを課題に取り組むという。
先輩でもある筒香嘉智が抜ける可能性が高く、外野のレギュラー争いも熾烈になると予想されるが、「誰かがいなくなるから(レギュラーへの意識が)強くなるわけではない。レギュラーを取ることもそうですけど、(何より)チームを勝利に導く選手になることを継続してやっていきたい」と、“フォー・ザ・チーム”の筒香先輩イズムを感じさせる言葉で、来季への決意を語った。
佐野は代打の神様からステップアップを
乙坂と同じく自己最多の89試合に出場し、打率.295の成績を残した佐野恵太も「倍額」の2400万でサイン。「代打で成績を出せたのでスタメンで使ってもらったり、4番でも何試合か出させてもらった。(とにかく)代打で打つことができたので、1年間一軍に居られた」と、開幕当初に代打で神がかり的な活躍を見せたことで、良いシーズンが過ごせたと自己分析した。
また、「去年約200打席立ったことで課題も分かり、秋季キャンプに行けた」と語り、さらなる「バッティングの向上」を目論む。球団からは「しっかりと打って成績を残し、レギュラーになれるように」と期待の言葉をかけられことを明かし、筒香が抜ける可能性に関しては「個人的にかなりチャンスだと思っている。レギュラー争いに勝てるようにし、レギュラーをしっかり掴み取りたい」とレギュラー奪取を明確な目標に掲げた。
同じ94年生まれで、足も使える乙坂と長打力が魅力の佐野。共に勝負強いバッティングがストロングポイントのライバル同士が、共にアップ査定で契約更改を終えた。外野手には、神里毅樹や細川成也、梶谷隆幸といったライバルたちもいる。来シーズンのレギュラー争いが俄然、楽しみになってきた。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)