節目の10年目を終え「良いキッカケに」
DeNAの国吉佑樹投手(28)は6日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、「150%ちょっとアップ」の4400万円(※金額は推定)でサインした。
秀岳館高から2009年の育成ドラフト1位で横浜に入団し、今年が節目のプロ10年目だった右腕。今季は恵まれた体格から投げ下ろす速球にさらなる磨きをかけ、4月には自己最速を更新する161キロをマーク。キャリアハイとなる53試合に登板して5勝3敗9ホールド、防御率4.80という成績を残した。
開幕前に掲げた「1年間、一軍で活躍する」という目標を見事に達成。球団からも「春先からシーズン最後まで、しっかりと自信を持って投げている姿が印象的だった」という評価をもらったことを明かし、本人も「1年間戦い抜けたことは自信になった」と手ごたえを口にする。
それでも、「今シーズンに満足することなく、すべての項目で何ひとつ下回ることがないように。来年も1年間しっかりとやっていきたい」と浮かれる様子はまるでなし。球団からも「来年も続けてやってほしい」と声をかけられたと言うように、この1年だけで終わることがないよう気を引き締めた。
また、「それと、なんですけど…」と切り出した国吉は「来年から背番号が変わります」と発表。正午前に球団から正式な発表が出たように、来季から背番号が『92』に変わる。
大きい数字からさらに大きい数字への変更ということが気になるところだったが、理由としては「国吉なので92番で。名前にかけたというのもありますし、去年オーストラリアに行っていた時に着けていたということもあります」とのこと。実は馴染みのある数字であるということを明かしつつ、「今年10年目が終わったという節目でもあったので、良いキッカケにしたいと思い、僕から球団にお願いしました」と説明した。
「本当は18番欲しいですって言いたかったけど…」と笑いも誘いながら、笑顔で会見を締めくくったハマの剛腕。背番号も変わって迎える2020年、プロ11年目のさらなる飛躍に期待したい。
取材・文=萩原孝弘