2009年以来の『世界一』へ
MLB公式サイトは11日、ヒューストン・アストロズからフリーエージェント(FA)となっていたゲリット・コール投手(29)がニューヨーク・ヤンキースとの契約に合意したことを伝えた。
2013年にパイレーツでメジャーデビューを果たしたコールは、17年オフにアストロズに移籍。今季は33試合(212回1/3)に登板して、20勝5敗、326奪三振、防御率2.50と驚異的な成績を残し、先発ローテーションの柱としてアストロズの3年連続地区優勝に貢献した。
MLB公式サイトによると、今回の契約はMLBの“FA投手史上最高額”となる9年総額3億2400万ドル(約356億円)。野手を含めても昨オフのブライス・ハーパー(フィリーズ)に次いでFA総額史上2位の大型契約となる。
獲得したヤンキースにとっては記録的な“大出費”となるが、同球団が先発投手のFAと1億ドル以上の契約を結ぶのは、2013年オフに田中将大と7年総額1億5500万ドル(約168億円)の契約を結んで以来のことだという。先発投手の補強を今オフの課題に挙げていた名門球団にとって、喉から手が出るほど欲しかった存在ということだろう。
来季はチームを支えてきた田中が契約最終年。先日参加したチャリティイベントで田中は「一番高いところの景色を見られていない」と、世界一への強い思いを口にしていた。今季リーグ優勝決定戦で立ちはだかったライバルを味方に迎え、2020年シーズンは悲願の世界一を手にすることができるのだろうか。このオフ最大の目玉選手を射止めたヤンキースの今後から目が離せない。
【ヤンキースの主な先発投手陣の今季成績】
▼ 田中将大
32試(182回)11勝9敗 防4.45
▼ ゲリット・コール
33試(212.1回)20勝5敗 防2.50
※アストロズでの成績
▼ ルイス・セベリーノ
3試(12回)1勝1敗 防1.50
※右肩故障で9月に復帰
▼ J.A.ハップ
31試(161.1回)12勝8敗 防4.91
▼ ジェームズ・パクストン
29試(150.2回)15勝6敗 防3.82
▼ ドミンゴ・ヘルマン
27試(143回)18勝4敗 防4.03