今年もショートの即戦力候補が加入
「自分のアピールポイントは攻撃的な守備と攻撃的な打撃だと思っているので、しっかり伸ばしていけるように頑張ります」。
ロッテは、福田光輝(法政大)をドラフト5位で指名し、今年のドラフトも即戦力として期待されるショートのルーキーが加わった。
近年のドラフトを振り返ると15年に平沢大河(仙台育英高)をドラフト1位で獲得し、16年はショートの選手の指名はなかったが、以降は17年に藤岡裕大(トヨタ自動車)、18年は松田進(Honda)と2年連続で社会人出身の遊撃手を指名し、今年は5位で福田光を指名した。
ロッテのショート事情でいえば、13年から4年間は鈴木大地が務めてきたが、鈴木がセカンドにコンバートとなった17年はレギュラーを掴む選手が現れなかった。18年に当時新人だった藤岡が全143試合に出場し、レギュラー争いに終止符を打ったかと思われたが、昨季は2度の故障もあり、81試合の出場にとどまった。
現状では藤岡がレギュラーの筆頭ではあるものの、平沢、三木亮、新人の福田らでポジションを争うことになりそうだ。
▼ 直近5年のショート最多出場者
15年:141試合 鈴木大地
16年:135試合 鈴木大地
17年: 78試合 三木 亮
18年:143試合 藤岡裕大
19年: 81試合 藤岡裕大
※試合数はショートでの出場のみ
福田の大学4年間
福田は、「線が細かったので体づくりからしっかりとやってきました」と法政大学での4年間を振り返る。2年秋から三塁のレギュラーに定着すると、4年春からショートでプレー。打撃面では3年までリーグ戦の打率で3割を超えたことがなかったが、「ラスト1年でプロにいくためには結果が求められると思ったので、そこを意識して練習から取り組んだ」結果、4年春に打率.354、秋も打率.333と、3割を超えるアベレージを残し、夢を叶えた。
プロでは「任されたところでいこうと思うので、どこでも守れる準備はしています」と語り、同ポジションで同学年、同じ右投げ左打ちの平沢に関しても「意識せず、自分のやれることをしっかりやっていきたい」とコメントするなど、ショートへのこだわりを口にすることはなかった。
まずは出場機会を得ることに重きをおく。あくまで目標は“開幕一軍”。「高い目標だと思うんですけど、そこを目指してキャンプから頑張ってやっていきたいと思います」。打撃、守備をしっかりと来年の春季キャンプから存在感を出していきたい。
取材・文=岩下雄太