「契約保留権放棄」で自由契約
日本野球機構(NPB)は13日、2019年度の自由契約選手を新たに公示。2017年からヤクルトで3シーズンに渡ってプレーしたデービッド・ブキャナンが自由契約となった。
ブキャナンはアメリカ出身・30歳の投手。2017年にヤクルトに入団すると、25試合の登板で6勝13敗と大きく負け越しはしたものの、苦しい投手事情のなかでローテーションを守り抜き、チームで唯一規定投球回をクリア。159回2/3を投げて防御率は3.66と奮闘を見せた。
2年目には開幕投手も任され、前年よりも白星を伸ばして2ケタ・10勝(11敗)をマーク。大黒柱として存在感を発揮したが、今季は来日後最少の18試合の登板に留まり、4勝6敗で防御率も4.79。苦しいシーズンを送っていた。
ヤクルトはこのオフ、ブキャナンを『次年度の契約保留選手名簿』に登録。これは「チームが次年度選手契約締結の権利を保留する選手」であることを意味し、当初は「2020年も引き続き選手契約を結ぶことを予定している選手」と位置付けられていた。
ところが、来季に向けた体制づくりが進められていく一方、右腕の契約延長の報はなし。そんななか、先日行われた『新入団選手発表会』でドラフト2位ルーキー・吉田大喜の背番号が「28」と発表に。28番といえば、これまでブキャナンが背負っていた番号で、その動向に再び注目が集まっていた。
それからまた少し時間を空けて13日、ついにNPBから自由契約選手として公示。これで他球団との交渉がオープンとなった。
3シーズン通算で20勝30敗と負け越してはいるが、433回と2/3を投げているようにイニングを消化できる点は先発投手として大きな魅力。日本にも慣れており、年齢もまだ若いということを考えれば、国内移籍ということも十分に考えられるだろう。今後の動向に注目が集まる。
▼ デービッド・ブキャナン
ポジション:投手
投打:右投右打
身長/体重:191センチ/90キロ
生年月日:1989年5月11日(30歳)
[今季成績] 18試(99.2回) 4勝6敗 防御率4.79
[通算成績] 71試(433.2回) 20勝30敗 防御率4.07