“宇宙人”と“さいとうはん”の遭遇
ユニークなエピソードに事欠かない“ハマの宇宙人”こと井納翔一と、ファンフェスでのひょうきんぶりも話題の齋藤俊介が、横浜駅の商業施設ポルタで「チャリティートークショー」を行った。
初トークショーの齋藤と、何度も経験している井納の組み合わせだが、2人とも明るいキャラクターで知られていることもあり、会場には多くのファンが詰めかけた。
オフシーズン「自分に合ったクラブ」を見付けた井納は「ゴルフにはまっている」とし、齋藤は「(ドミニカ出身の育成投手)コルデロとみなとみらいでデート」を楽しんでいると笑いを誘い、トークショーは幕を開けた。
井納は、球団の4000勝と5000敗を共に記録するなど“異才ぶり”を発揮したが、4勝5敗、防御率4.76という成績。「納得はしていないが手術明けでなんとか70イニングは投げられた。来年につなげられる」と前を向いた。
一方、中継ぎとして好投した齋藤は、9月8日の試合に先発して5回1失点と試合を作り、優勝争いを繰り広げていた中でチームに貢献。「1試合1試合、必死で投げた。一瞬で終わった」と2年目のシーズンを振り返り、充実感を漂わせていた。
オフならではの秘話も
齋藤がオフを利用して「3~4人でディズニーランドに行き、お揃いのTシャツを着てカチューシャまで付けていたら、家族で来ていた戸柱さんに遭遇した」とのエピソードを明かすと、井納も「まだ嫁と付き合っているとき、銀座の三越で昇太と会った。このくらいの時期だった」と意味深?発言。先日のトークショーでは、三嶋一輝が「井納さんとゴルフ練習場で会った」と語ったこともあり、意外と選手同士の遭遇率は高いようだ。
齋藤を一躍有名にした、昨年度のファンフェスタでの「ひょっこりはん」。実は井納から打診したもので、やりたくない井納が先輩風を吹かせて「齋藤、やれと強制した」が、齋藤はリハビリに明け暮れたルーキーイヤーを過ごしたこともあり、「ここで目立つしかない。やってやる!」と意を決してYouTubeでチェックしたとのこと。
結果として、完全コピーで喝采を浴び、「さいとうはん」のニックネームが定着したが、その裏には井納の存在があったことが明らかとなった。
ファンの質問にチャリティーも
ファンからの質問コーナーもあり、「メジャー挑戦」について問われた井納は「俺ムリ!33やで!」と即答。齋藤も「メの字も見えてません!」とキッパリ。年末年始の過ごし方については、「2階のバルコニーにネット張って、ボール投げようか」と、井納が自宅でトレーニングを画策。齋藤は寮を出ることで「鍋パしたい。手当たり次第知り合いに声かける」と、“新居”でのプライベートライフを楽しみにしていた。
その後、じゃんけんに勝利したファンはサイン入りユニフォーム購入権を手にし、収益は千葉の被災地に送られるチャリティーも行った。最後に来季に向けて齋藤は「勝ち試合で投げて、またここでトークショーを」と意気込みを語り、井納も「しっかり若い子に負けないようにアピールして、7回目の開幕ローテーションを」とさらなる飛躍を誓った。
トークショーを終えた井納は「齋藤が面白いのでやり易かった」と振り返ったが、齋藤は「緊張して萎縮してしまった。20点」と辛口採点。しかし会場に集まったファンの満足げな笑顔を考えると、100点満点のトークショーだったのではないだろうか。
写真・取材=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)