2年連続セーブ王で来季は3億5000万に
ハマの絶対的守護神・山崎康晃投手が「納得の1億円アップ」、推定3億5000万円で契約更改を終えた。
昨年、最多セーブのタイトルを手にし、今シーズンは開幕から好調をキープすると、入団以来5年連続でオールスターにファン投票で選出。7月17日のカープ戦では、最年少で通算150セーブを記録した。毎年苦手としていた夏場も苦にせず、7月は1勝7セーブ、防御率.075をマークし、自身初となる月間MVPを受賞。最終的に30セーブを積み上げ、2年連続の最多セーブ投手にも輝いた。
この働きに球団からは「軸となって働いてもらった」と評価されたとことを明かしたものの、優勝を逃したこともあり「悔しい結果。来年に向けて力に変えていきたい」と決意を新たにした。
また、筒香嘉智がタンパベイ・レイズと契約したことに「嬉しさと寂しさが入り交じった気持ち」と複雑な心境を吐露し、「ベイスターズが日本一になることが一番の報告になる」と、来季は海の向こうへ吉報を届けることを目標に掲げた。
来夏の東京五輪に向けては、侍ジャパンでストッパーとして活躍したことを受けて、「11月のプレミアで守護神に任命していただいた経験をいかして、日本代表として金メダルを」とコメント。慣れした親しんだ横浜の地で日の丸を背負って投げることにも意欲を示した。
夢のメジャーリーグ挑戦にも言及
以前から興味を持っていると公言していたメジャーについても言及した山崎は「今年のオフに球団に気持ちを伝えさせていただいた」ことを明かし、球団からは「然るべきタイミングで話しましょう」との返事があったことも報告。会見後にも「挑戦したいという気持ちを素直にハッキリ伝えた」と繰り返し、「ケガもしていない健康な状態で行ければ」との思いを口にした。
とはいえ、当面は「あくまでもベイスターズのために日本一になること」が第一の目標であり、「ベイスターズのユニフォームを着て精一杯やり、日本一になって、育ててもらった、成長させてもらった恩返しをして、その延長線上に夢がある」ことを強調した。
筒香が去ったことで、チームNo.1の高額年俸となった山崎康晃は、来季もベイスターズのために腕を振り、その先に見える夢を語った。小さな大魔神が来年の今頃、一体どのような状況になっているのか――。そう考えさせられる大トリの契約更改となった。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)