野手の目玉はメジャーのドラ1
“平成最後”のシーズンに続いて、“令和最初”のシーズンも制した西武。しかし、クライマックスシリーズでは2年続けてソフトバンクに敗退。今年も悔しい形で戦いを終えている。
今オフは秋山翔吾が海外FA権を行使してメジャー挑戦を表明。チームの要が抜けるとあって、FA市場から外野手の福田秀平の補強を画策するも、争奪戦に敗れてしまう。そこで、新たな野手の軸として期待されているのが、新助っ人のコーリー・スパンジェンバーグだ。2011年のMLBドラフト会議では、パドレスの1位(全体10巡目)で指名を受けた逸材。身体能力の高さを活かしたプレーが持ち味で、内外野様々なポジションを守れる点も評価が高い。
来季は金子侑司が秋山の抜けるセンターの一番手として期待がかかっており、スパンジェンバーグにはその両翼のレギュラーはもちろんのこと、有事の際には内野に回るなど、ひとり入ることで様々なプランが考えられるようになる。この選手が期待通りの結果を残すことができれば、リーグ連覇中のチームに新たな化学反応をもたらしてくれることだろう。
そして、このオフの“IN”の部分の話題と言えば、なんと言っても松坂大輔の復帰だろう。“平成の怪物”が、14年ぶりに所沢に帰ってくる。
来年の9月で40歳、今季は故障にも苦しんで2試合の一軍登板に終わり、防御率は16.88という成績に終わっているものの、渡辺久信GMは「しっかり一軍で活躍してほしい」と当然ながら戦力として期待。加えて、「先発陣に弱い部分があるので、大輔が入ることで色々な相乗効果に期待できる」とも語っており、若き先発投手たちが芽吹きつつある今のチームにおいて、世界をまたにかけて活躍した男の存在は大きなプラスとなることだろう。
来季はリーグ3連覇、その先にある悲願の日本一を…。幾度となく窮地を乗り越え、チームとファンに歓喜をもたらしてきた辻発彦監督の手腕にも注目だ。
2019年内のIN/OUTまとめ
【IN】
▼ 補強
<投手>
松坂大輔
リード・ギャレット
ショーン・ノリン
<内野手>
コーリー・スパンジェンバーグ
森越祐人
▼ ドラフト指名
<投手>
宮川 哲(1位/東芝)
浜屋将太(2位/三菱日立パワーシステムズ)
松岡洸希(3位/埼玉武蔵ヒートベアーズ)
井上広輝(6位/日大三高)
上間永遠(7位/徳島インディゴソックス)
出井敏博(育1位/神奈川大)
<捕手>
柘植世那(5位/Honda鈴鹿)
<内野手>
川野涼多(4位/九州学院高)
<外野手>
岸潤一郎(8位/徳島インディゴソックス)
【OUT】
▼ 自由契約
<投手>
高木勇人
小石博孝
廖 任磊
南川忠亮
松本直晃
郭 俊麟
<内野手>
金子一輝
<外野手>
斉藤彰吾
※その後、現役引退となった選手も含む