助っ投を入れ替え
リーグ4連覇を目指した今季は、丸佳浩が移籍した巨人の後塵を拝した広島。最後の最後でCS進出も逃し、緒方孝市監督が責任をとる形で辞任した。来季は佐々岡真司新監督のもと巻き返しを図る。
セ・リーグでは巨人以外で初の3連覇を成し遂げ、“黄金時代”到来とも言われていたカープ。そのチームを支えてきた男たちに今季も退団の可能性があったが、国内FA権を取得していた會澤翼と、メジャー移籍を目指していた菊池涼介がともに残留決定。レギュラークラスで大きな戦力ダウンは免れた。
ストーブリーグで動いたのは外国人投手の入れ替え。不振に終わったローレンス、ヘルウェグに加え、前半戦で好投を見せていた左腕・レグナルトも退団。代わりに迎えたのがメジャー経験のあるDJ・ジョンソン、テイラー・スコットという2人のパワーピッチャーだ。ともに身長190センチ以上で最速150キロオーバーの速球を投げ込む巨漢のリリーバー。課題のブルペン強化を的確に進めた。
ドラフトでは大学球界ナンバーワンとの呼び声高かった森下暢仁(明治大)を一巡目で一本釣り。三巡目以降で高卒選手の有望株を獲得し、ドラフトでも計画的に新戦力確保を実行した。
また、補強ではないが、不振に喘いだ田中広輔は8月に右ひざの手術に踏み切り、早々に2019年シーズンを終了。これも来季の開幕へ向けた準備と、前向きにとらえたい。屈辱の2019年シーズンを経て覇権奪還へ、来季は新生・赤ヘル軍団に注目だ。
2019年内のIN/OUTまとめ
【IN】
▼ 補強
<投手>
DJ・ジョンソン
テイラー・スコット
<外野手>
ホセ・ピレラ
▼ ドラフト
<投手>
森下暢仁(1位/明治大)
鈴木寛人(3位/霞ケ浦高)
玉村昇悟(6位/丹生高)
畝 章真(育3位/香川オリーブガイナーズ)
<捕手>
石原貴規(5位/天理大)
持丸泰輝(育1位/旭川大高)
<内野手>
韮澤雄也(4位/花咲徳栄高)
<外野手>
宇草孔基(2位/法政大)
木下元秀(育2位/敦賀気比高)
【OUT】
▼ 現役引退
永川勝浩
赤松真人
▼ 自由契約
<投手>
横山弘樹 ⇒ 現役引退
飯田哲矢 ⇒ 現役引退
カイル・レグナルト
ジョニー・ヘルウェグ
長井良太
ケーシー・ローレンス
<捕手>
船越涼太
<内野手>
庄司隼人 ⇒ 現役引退
フアン・サンタナ
<外野手>
岩本貴裕 ⇒ 現役引退