ロッテ・井口監督とドラフト1位・佐々木朗希

 ロッテは昨年10月に行われたドラフト会議で、4球団競合の末に獲得した最速163キロ右腕の佐々木朗希(大船渡高)をはじめ、近年のドラフトで、その年の注目選手を次々に1位で獲得している。

▼ 直近5年間のドラフト1位
15年:平沢大河(仙台育英高)
16年:佐々木千隼(桜美林大)
17年:安田尚憲(履正社高)
18年:藤原恭大(大阪桐蔭高)
19年:佐々木朗希(大船渡高)

 直近5年間のドラフト1位選手の名前を見ても、近い将来、彼らが中心となり黄金時代を築くのではないかというワクワク感がある。ドラ1以外を見ても16年ドラフト6位で種市篤暉、18年ドラフト4位で山口航輝、同6位で古谷拓郎といった高卒選手を指名し、種市は昨季チームトップタイの8勝を挙げるまでに成長。

 山口はファームで昨季6本のアーチを描き、10月に行われたフェニックスリーグでは先頭打者とサヨナラ本塁打を放つ離れ業を見せるなど、同学年の藤原恭大とともに将来は中心打者として期待される。古谷も高卒1年目の昨季、夏場以降はファームの先発ローテーションに入り6勝を挙げた。

 大卒組も18年は東妻勇輔、小島和哉、中村稔弥といった大学屈指の投手を次々に指名し、昨年のドラフトでは“打てるキャッチャー”・佐藤都志也(東洋大)、東都二部で歴代最多の通算129安打を放った高部瑛斗(国士舘大)、ショート、サードをこなす福田光輝(法政大)と即戦力の打者を指名した。特に2年目を迎える東妻、小島、中村稔の3人は早ければ今季、チームの中心投手になる可能性を秘めている。高卒組と同じように、大卒組も楽しみな選手が多い。

 社会人組も15年ドラフト4位の東條大樹が昨季シーズン自己最多の58試合に登板し、17年ドラフト2位の藤岡裕大は、1年目の18年に全143試合に出場するなど、チームの中心選手になっている。

 美馬学、福田秀平、ジャクソン、ハーマンと大型補強に目が向きがちだが、将来に向けた準備も着々と進んでいる印象だ。

 松本球団本部長は「補強もしっかりしたんですけど、とにかく若い野手、投手が増えてきましたので、この辺(96年、97年世代)の年代が将来、2、3年後にでてきてくれれば」と期待を寄せる。

 河合克美オーナー代行兼社長は「育成プログラムにつきましても、従来までは技術的なところの育成がメインだった。メディカル面でも本格的に大学病院の先生とチームを組んでかなり専門的で、細かく定期的にチェックを入れながら、一人一人のパフォーマンスが下がらないようにするために上げていくためにどうしたらいいか、医療面も含めてそういったこともしていこうと。スター候補になる選手たちが、自分の力を最大限に出してくれれば、それが次のスターになると思います」と意気込む。

 昨季まで3年連続Bクラスに終わっているが、昨季は種市、岩下大輝が先発ローテーションに入り、楽天とCS進出を巡り争ったシーズン終盤には小島、東妻、中村稔が一軍を経験。近年獲得したドラフトの選手たちが、チームの中心選手となれば、マリーンズの未来は明るい。充実の“2020年代”にするためにも、一人でも多く若手選手が一軍の舞台で活躍を願うばかりだ。

文=岩下雄太

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