ロッテ・小島和哉[撮影日=2020年1月7日]

◆ ほぼ休まずトレ

 ロッテの小島和哉はプロ1年目の昨季、プロ初登板・初先発となった4月4日の西武戦で2回を投げ7安打、8失点でノックアウトされたが、クライマックス・シリーズ進出争いが熾烈になった8月以降は一軍の先発ローテーションで投げた。

 オールスター明けだけの成績を見ると、8試合・46回1/3を投げて、3勝3敗、防御率2.91と安定した成績を残した。特に8月は4試合に先発して、2勝1敗、防御率1.88だった。2年目の今季は、シーズン通して先発ローテーションで投げ抜きたいところ。

 今季に向けて小島は、「一番は基礎体力。そして、フォームの改良。1年間投げるために下半身の力を上半身に伝えることを意識してやっています」としっかりとした自身のテーマを持って、自主トレーニングに励んでいる。

 トレーニングの成果なのか、小島の後ろ姿を見たときに、背中周りとお尻周りが昨季に比べて、どことなく大きくなっているように見えた。そのことを本人に伝えると「たぶん錯覚です」と冗談っぽく話したが、「嘘です」とすぐに訂正。「ほとんど休まずに毎日トレーニングをやっています」と4勤1休のペースで汗を流す。休みの日も丸々1日休養にあてるのではなく、ランニングなどで常に体を動かしている。

 年が明けた1月1日も「30分間走とかもやっていました」と話し、「2日にいっぺんくらいは兄とキャッチボール、遠投をやったりしていました」と年末年始もみっちりとトレーニングを積んだ。

◆ ドライブライン・ベースボールに派遣

 昨年11月23日から12月4日にかけて、アメリカ合衆国ワシントン州シアトルのトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」に派遣された。

 ドライブラインでは、「色々指摘してもらうところもたくさんあって、それを全部基本的には取り入れてやろうとしています。また動作解析では、速い球を投げるためのレクチャーをしてもらいました。そこが一番勉強になったかなと思います」と多くのことを学び、吸収した。

 ストレートのスピードについても「1週間でそんなに上がることはないんですけど、1ヶ月、そのまた1ヶ月続けていって成果が出るものだと思う。ピシッとわかったような感じはしたので、それに伴った練習法もある。それはやっていこうと思います」と教わったことを継続し、スピードアップを目指していく。

 このオフは、ほぼ休むことなくトレーニングを続ける小島。「周りどうこうじゃなくて、2月1日までにしっかりアピールできる準備が一番だと思うので、そこだけ集中してやりたいと思います」。2月1日のキャンプインで最高のスタートを切るため、その先の開幕先発ローテーションの枠を勝ち取るため、着々と準備を進めている。

取材・文=岩下雄太

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