1位から5位まで連続で高卒指名
2020年の年明けから早1週間が経過。プロ野球界も2月1日の“球春到来”まで1カ月を切り、各球団が新シーズンに向けて再び動き始めている。
なかでも注目を集めているのが、新入団選手たちの動向だ。いよいよはじまる「プロ1年目」に向けて、新たな拠点となる選手寮への引っ越しが話題に。早くも新人選手たちによる合同自主トレがスタートしている球団もあり、ファンにとってはキャンプを前に顔と名前と背番号を覚えていくチャンスになる。
矢野体制元年となった2019年は、最終盤一気の差し切りで見事に3位滑り込み。クライマックスシリーズ進出を果たした阪神。秋のドラフト会議では、「らしくない」指名が話題を集めた。
というのも、支配下で指名した6人中5人が高卒の選手。6位で東海大九州キャンパスの小川一平が出てくるまで、5人続けて高校生を指名した。
その面々も、U-18侍ジャパンで活躍した創志学園の西純矢に、夏の甲子園を制した履正社の主砲・井上広大、名門・横浜のエース左腕である及川雅貴、甲子園では投手としても活躍した東海大相模の遠藤成、さらに甲子園ベスト4に入った中京学院大中京の頭脳・藤田健斗と、高校球界で名の知れたスター選手ばかり。
すぐの活躍というのは難しいかもしれないが、彼らが数年後に阪神の主力となって聖地を躍動する姿を楽しみに待ちたい。
阪神の新入団選手
※コメントはすべて新入団発表時のもの▼ 1位:西 純矢(にし・じゅんや)
投手/18歳 右投右打 創志学園高
背番号:15
<球団評>
最速154kmのストレートが魅力の本格派右腕。変化球のキレ、精度も高く高校生ながらプロでも即戦力として戦える完成度の高さが魅力。伸びしろにも期待でき、同世代の好投手としのぎを削り、将来球界のエースになれる素材。
<コメント>
「ユニフォームに初めて袖を通し、すごく身の引き締まる思いで、またここから頑張りたいと思います。ピンチの時こそ自分のピッチングができる“勝負強さ”を見てほしいです。自分の強気なピッチングでチームの優勝に貢献できるように一生懸命頑張ります。応援よろしくお願いします」
▼ 2位:井上広大(いのうえ・こうた)
外野手/18歳 右投右打 履正社高
背番号:32
<球団評>
チャンスでの勝負強さと長打力が魅力の右の長距離砲。甲子園の舞台で活躍できるメンタルの強さも持ち合わせており、長打力に更に磨きをかければ、甲子園を沸かせる主軸打者になれる可能性を持った将来のスター候補。
<コメント>
「今までの野球人生の中で縦じまのユニフォームを着るのは初めてなので、似合っているか不安ですが、やっとプロ野球選手になったという気持ちです。自分の持ち味は長打力だと思うので、積極的に振っていくフルスイングを見てもらいたいです。一日も早く一軍に上がって、自分の活躍している姿を見せて、ファンの皆様を喜ばせれるように頑張るので応援よろしくお願いします」
▼ 3位:及川雅貴(およかわ・まさき)
投手/18歳 左投左打 横浜高
背番号:37
<球団評>
鋭い腕の振りから150kmを超えるキレのある真っ直ぐを投げ込む大型左腕。まだまだ成長できる伸びしろがあり、プロの世界で下半身の使い方を覚えれば、球界でも貴重な本格派左腕として先発の柱を担う実力を持った楽しみな投手。
<コメント>
「今まではこのユニフォームを見てきた側ですが、プロになって今度は着る側の立場になり、ワクワクしています。セールスポイントは質の高いストレートだと思っているので、プロに入ってこのストレートをもっと磨いていって、ストレートで三振が取れる選手になりたいです。まだまだ未熟なところもありますが、なるべく早く戦力になれるように全力で頑張りますので、応援よろしくお願いします」
▼ 4位:遠藤 成(えんどう・じょう)
内野手/18歳 右投左打 東海大相模高
背番号:45
<球団評>
パンチ力のある打撃、地肩の強さを生かした守備、スピード感のある走塁と、走攻守いずれも魅力のある大型遊撃手。身体能力が非常に高く、投手としても140km中盤の球を投げ込む、野球センス溢れる楽しみな好素材。
<コメント>
「伝統のある縦じまのユニフォームに袖を通せて嬉しく思います。セールスポイントは肩の強さとパンチのある打撃です。阪神タイガースといえば、遠藤成と言われるような選手になるので、熱い応援よろしくお願いします」
▼ 5位:藤田健斗(ふじた・けんと)
捕手/18歳 右投右打 中京学院大中京高
背番号:59
<球団評>
強肩と小力のある打撃が持ち味の攻撃型捕手。チームでは主将で4番を務め、甲子園の大舞台でも力を発揮できる度胸がある。プロの世界で総合力を磨き、将来的にチームを引っ張る司令塔に育てたい。
<コメント>
「子どもの頃から馴染みのあるユニフォームを着ることができて、身が引き締まります。肩の強さには自信があります。自分はまだまだ下手くそなので、がむしゃらに頑張って1日も早く一軍に上がって活躍できるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします」
▼ 6位:小川一平(おがわ・いっぺい)
投手/22歳 右投右打 東海大学九州キャンパス
背番号:66
<球団評>
長いリーチから140km後半の直球を投げ込む本格派右腕。肩肘が柔らかく、大きなテイクバックから放つ真っ直ぐは魅力的。様々な変化球の中でもチェンジアップは落差があり、決め球として使える。
<コメント>
「テレビでよく見ていた伝統あるユニフォームを着ることが出来て嬉しく思います。真っ直ぐと、速いチェンジアップが武器です。まだまだ無名の選手なので、一日でも早く一軍に上がって、ファンの皆さんに“小川一平”という名前を覚えてもらいたいなと思っています。応援よろしくお願いします」
▼ 育成1位:小野寺暖(おのでら・だん)
外野手/21歳 右投右打 大阪商業大
背番号:127
<球団評>
リストの強さを生かして強い打球を放つ強打の外野手。大商大ではクリーンアップを打つなど安定感のある打撃が売り。4年生の春に首位打者を獲得、リーグMVPも2度獲得するなど実績十分。
<コメント>
「小さい頃からテレビでしか見たことがなかったので、とても嬉しいですし、憧れのユニフォームを着ることが出来て不思議な気持ちです。セールスポイントはホームランや長打を打つことです、長打力に磨きをかけて、チームの4番を任されるような選手になりたいです。」
▼ 育成2位:奥山皓太(おくやま・こうた)
外野手/22歳 右投右打 静岡大
背番号:128
<球団評>
身体能力抜群の大型アスリート系外野手。高校時代は投手だったこともあり野手としてはまだ荒削りな部分はあるが、強いスイングと外野からのスローイングは非常に魅力的で、プロの世界で大化けする可能性を感じる選手。
<コメント>
「伝統あるタイガースの一員になれたという実感が湧きました。セールスポイントは脚力と肩の強さです。実力も実績もまだまだですので、これから頑張っていきます。育成であろうが指名順がどうであれ、プロの世界に入れば横一線だと思うので、これから人一倍努力して一日も早く支配下を勝ち取って、甲子園の舞台で暴れられるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」
【新人合同自主トレ】
・期間:1月8日(水)~
・場所:鳴尾浜球場