環境の違いに難しさ
プエルトリコのウインターリーグに参加していたロッテの山本大貴は、環境の違いによる苦労はあったが収穫を得て帰国した。
「環境の違いだったり、対応していくのって相当難しいことなんだなということを改めて痛感しました。それがよくも悪くも今年に繋げられないと意味がないというか、初めていって経験ができたのはすごく大きかった」。
「今までの野球人生からすると、経験できないことだった。海外へ行って野球をするという経験が積めたというのは、プラスになったと思う。それはよかったんじゃないかなと思います」。
投球面では昨季終盤から走者がいないときもクイック気味の投球フォームに変更し、制球が大きく改善。10月のフェニックス・リーグでは再び走者がいないときも、しっかりと足をあげたフォームに戻して一定の手応えをつかんだ中で、プエルトリコのウインターリーグに臨んだ。
「もともと先発だったので、クイックだけでは苦しいかなと思ったので、そういう面でフェニックスよりもいいものを追求していかないと思っていた。そういう意味ではクイックだけではなく、足をあげたり、少し間を変えてみるとかやってみながらという感じでやっていました」。
新球も試す
多くの選手がシーズンオフに入る中、ウインターリーグで実戦を積めるということもあり、投球フォームだけでなく、ツーシーム、チェンジアップといった新球も試したという。
「ツーシームはまっすぐと変わらない感じだったので、変化球というよりも、まっすぐの延長線上でキャッチャーがサインを出している感覚でしたね」。
「チェンジアップはプエルトリコでの1ヶ月半は練習、みっちり教えてもらいながら投げ込んできたので、かなり自信はついたかなと思います。緩急といった面で、カーブ、スライダー、カッター、右バッターに入ってくるボールだった。そこに1つ、2つ外に逃げる球、下に沈む球というのを練習できたのはよかった。それを試合に使えるまでにモノにできた。よかったかなと思います」。
日本に戻ってからは、1月8日に早くもロッテ浦和球場の室内練習場で、捕手を立たせてブルペンに入るなど、精力的に投げ込んでいる。
「3年目になるので、ゆっくり作るとかそういうのをいっていられない。結果がとにかく欲しいので、(春季キャンプ)1日目からいいアピールができるようにというのと、一軍で投げる回数を増やしたい。練習試合、一軍のオープン戦に参加できるようにアピールしていきたいです」。
1年目の18年は一軍に1試合登板したが、昨季は一軍登板がなかった。プエルトリコで学んだ経験を無駄にしないためにも、3年目の今季は山本が話したように、結果を残していきたいところだ。
取材・文=岩下雄太