収穫のAWB
昨季ファームで夏場以降勝ち試合のリリーフを担当したロッテの育成・鎌田光津希は、このオフ『2019 アジアウインターベースボールリーグ』(AWB)に参加し、実戦で腕を磨いた。
AWB前に「まっすぐで押して、変化球でかわしたり、というのもそうですし、真っ直ぐがどこまで通用できるかというのを試していきたいと思います」と話していたが、直球については、「よかったと思います。7、8割方はできたかなと思います」と振り返った。
変化球も「特に収穫があったのはフォーク。フォークがどう投げたらいいのかというのが、投げ続けてやっと掴めました」と納得のいくボールが投げられたそうだ。
一軍経験者から学ぶ
鎌田が所属したNPB WHITEには、畠世周(巨人)、鈴木博志(中日)といった一軍で登板経験のある投手がいた。
「いろいろと話ができたのは、自分のなかでプラスになっています。特に印象に残った話は体の使い方ですね。そういう話を聞けたのはよかったと思います」。
1年目の18年に53試合、昨季も14セーブをマークした鈴木は、鎌田と同じリリーフを専門とする投手。「一軍で投げているので、とても参考になりました」と準備の仕方など、参考にすること、学べることが多かった。
無念の途中帰国
「今年も出だしが悪いので、早く治してみんなに追いつけたらなと思います」。
実り多きAWBとなった鎌田だが、右肘に違和感により途中帰国となった。「シーズン通して投げきれるような体づくりを目標にやっています」。現在は、ランニングを中心に汗を流している。
今季は育成選手が昨年の4人から10人と、支配下登録を目指すライバルが増えた。「ライバルが増えることによってモチベーションもあがってくる。より一層練習に対する姿勢も変わってくると思います」。昨季はシーズン途中からファームで勝ち試合のリリーフを担当した。今季は開幕からアピールし、シーズン中の背番号2桁を勝ち取りたいところだ。
取材・文=岩下雄太