新チームの救世主候補は…?
2020年の年明けから早くも2週間が経過。1月もあっという間に折り返し地点を迎え、2月1日の“球春到来”がいよいよ近づいてきた。
新シーズンに向けて様々な準備を行ってきた各球団。なかでも大きな注目を集めるのが、“新加入選手”たちの動向だ。前年の反省、さらにはオフの動きを踏まえたうえで、足りない部分を埋める存在として期待を受けてやってくる男たち。期待に応えてチームの救世主となることができるのか、彼らの働きぶりがシーズンを左右すると言っても過言ではない。
そこで今回は、“球春到来”を前に各球団の新加入選手をピックアップ。ここでは、栗山体制9年目のシーズンとなる日本ハムを取り上げる。
投打の課題に狙い撃ち
昨季はショートスターター制を取り入れるなど、投手陣の運用に苦心する姿が印象的だった日本ハム。それだけに、今オフはまずドラフト会議で即戦力投手を中心に指名した。
最多勝を獲得した有原航平や、故障で無念の離脱を強いられたものの前半戦は良い働きを見せていた上沢直之など、軸となる日本人投手がいるだけに、彼らに続く“先発3番手”がまずは欲しいところ。そこで獲得したのが、ドリュー・バーヘイゲンだ。
198センチの長身から160キロに迫る速球を投げ込む長身右腕で、栗山英樹監督も「ファイターズ投手陣を引っ張っていく可能性が極めて高い大型右腕」と大きな期待を寄せている。
また、野手では巨人を退団したクリスチャン・ビヤヌエバを招き入れた。鳴り物入りで巨人に加入した昨季は思うような結果を残すことができなかったが、その背景には継続してチャンスが与えられなかったという部分もあっただろう。
日本ハムと言えば、日本野球に馴染むのに時間を要していたブランドン・レアードを辛抱強く起用し続け、リーグを代表する大砲へと育て上げた近年の好例もある。指揮官も「今季の打撃成績は、ビヤヌエバ選手本人にとり不本意なものだったに違いありません。新たな環境で、ファイターズの一員として彼本来の力をフルに出し尽くしてもらいます」と語っているように、新天地で心機一転、ポテンシャルの覚醒に期待がかかっている。
日本ハムの新加入選手
【投手】
▼ ドリュー・バーヘイゲン
背番号:36
生年月日:1990年10月22日(29歳)
出身:アメリカ合衆国
投打:右投右打
身長/体重:198センチ/104キロ
[昨季成績] 22試(58.0回) 4勝3敗 防5.90
[MLB通算] 127試(199.0回) 10勝10敗 防5.11
<コメント>
「日本でプレーをするという素晴らしい機会をいただき、大変な喜びを感じています。日本の文化に関し、知人を通じ興味深い話をたくさん聞いており、今すぐにでもそちらに向かい、チームメイトに会い、北海道の空気に触れたい気持ちになりました。大勢のファイターズファンの前でマウンドに立つ光景を、今から思い描いています。感謝をいつまでも忘れることなく、チームの勝利に貢献するピッチングができるよう、精一杯頑張ります」
【内野手】
▼ クリスチャン・ビヤヌエバ (前巨人)
背番号:44
生年月日:1991年6月19日(28歳)
出身:メキシコ合衆国
投打:右投右打
身長/体重:180センチ/95キロ
[昨季成績] 73試 率.223(202-45) 本8 点24(NPB)
[MLB通算] 122試 率.245(383-94) 本24 点53
<コメント>
「来季も日本で野球を続けられる機会を得たことに感謝いたします。ファイターズは、日本のスター選手を数多く輩出している素晴らしい球団。その一員となれるのは、大変光栄です。北海道での生活が今から本当に楽しみですし、ファイターズファンとともに戦えることを心待ちにしています。ファイターズの日本一奪還に貢献できるよう、精一杯努力していきます」