◆ 大阪桐蔭高、法政大でプレー
「(新人合同自主トレは)すごく充実していると思いますが、足りない部分は自分で考えてやるようにしています」。
「新しい環境なので、覚えることだったり、すごく大変ですけど、自分のペースで頑張ろうと思います」。
ロッテのドラフト5位・福田光輝(法政大)は、プロ意識を高く持って練習に取り組んでいる。ショートの即戦力として入団した福田は、高校は野球の名門校・大阪桐蔭高で、大学は東京六大学野球の法政大学でプレーし、常にレベルの高い環境で揉まれてきた。
◆ バットの重さと長さは大学時代と変わらず
新人合同自主トレの練習を見ると、打撃練習では打ち始めは右手と左手を少し離して、バスター気味に打っていることが多い。「タイミングをあわせるために、自分で考えてやっています」。きっかけは、自身の気分ではじめたとのことだが、高校時代から継続して行っているそうだ。
打球方向に目を向けると、レフト、センター、ライトと広角に打ち分けている。本人は「あんまり意識していないんですけど、しっかり強いボールを打ち返すことだけ意識しています」とのこと。
バットは大学時代と変わらず長さ85センチ、重さ850、860グラムを使用。プロの投手に対応するための準備、打撃フォームなど何か変えたことがあるかと問うと、「特別変えたことはないですけど、準備は自分のなかでもしっかりしているつもりです」と考えを持って練習に励んでいる。
◆ ショートの守備に
今年の新人合同自主トレは、本拠地・ZOZOマリンで練習していることもあり、守備練習では一軍で実際にプレーする芝、マリン特有の風を体感することができる。「まだそこまで数をやっていないので、雰囲気くらいしかわからない。ここから徐々に確かめていければいいなと思います」。
また、新人全員がショートのポジションでノックを受けたときには「内野が自分だけなので」と、常に先頭で打球を受けていた姿が印象的だった。
マリーンズのショート事情でいえば、3年目の藤岡裕大がレギュラーの筆頭候補だが、平沢大河、三木亮らとポジションを争うことが予想される。福田は「1日1日全力でやることが大事だと思うので、強い気持ちを持って頑張ろうと思います」とポジション争いに挑んでいくつもりだ。
大阪桐蔭高の先輩・香月一也との三遊間を組むことを期待するファンも多いと思うが、福田は「組めるなら組みたいですけど、まずは自分がしっかりやることが大事。しっかり頑張りたいと思います」とまずは自身がポジション確保するために全力でプレーしていく考えを持つ。
新人合同自主トレも第2クールが終了し、2月1日の春季キャンプもだんだんと迫ってきている。「キャンプが全てじゃないので、今はしっかり自分のなかで考えて練習をして、シーズン通して良い結果を残せるように、いろいろ準備をしたり、先輩に聞いたりしながら頑張りたいと思います」と先を見据える。
福田の言葉の節々からプロで戦っていく強い覚悟を感じた。ドラフトの順位は関係ない。プロの世界で、どんなプレーを見せるのか今から楽しみだ。
取材・文=岩下雄太