右肘は問題なし
支配下登録を目指すロッテの育成3年目・森遼大朗は、投球フォームの見直しを行っている。
2年目の昨季を振り返ると、5月が終了した時点で防御率11.81だったが、“シンプル”に考えて投球するようになった6月は3試合・5回を投げて、防御率1.80。7月は3試合・11回1/3を投げて、防御率0.79と安定した投球を見せた。
8月に入ると4日の楽天との二軍戦で4回4失点、11日の日本ハムとの二軍戦が1回2/3を3失点、16日のDeNAとの二軍戦が1回2/3を2失点と打ち込まれた。さらに自身の肘の故障も重なり、8月16日を最後に登板することなく、シーズンを終えた。ロッテ浦和球場で行われた秋季練習では、室内練習場でネットスロー、軽いキャッチボール、ノックなどで汗を流していた。
年が明けて現在は「ほとんど問題ないです」と右肘に痛みはないという。
「フォームがあまりよくなくて怪我をしました。投げているときのタイミングとかが、あまりよくなかったのかなと思います」と自己分析。そのためこのオフは、「フォームにうまく繋げるような動作とか、柔軟性とかを出したりやっています」と肘に負担のかからない投球フォームに着手している。
また森は、「筋力アップなどをしっかりやりながら、いろんな人にフォームをどうしたら良いか聞いて、やっていきたいと思います」と、ロッテ浦和球場で練習しているチームメイトにもアドバイスをもらいながら、より良い投球フォームを求めていく。
支配下を目指すライバルが増える
支配下登録選手を目指す森だが今季を迎えるにあたって、育成選手が昨季の4人から10人に増えた。支配下登録を争うライバルが増えたが、森は「厳しい現状ですけど、そういう中で生き残っていかないといけない。やるしかないかなと思います」とキッパリ。
昨年のシーズンオフは、『アジアウインターリーグ・ベースボール』に参加し、実戦で腕を磨いたが、このオフは「自分で考える時間はすごく多かったかなと思います。どうしたら怪我しないのかというのを一番に考えていました」と自分自身の考える時間に充てた。
年末年始は地元・宮崎に帰って「オフだからといって怠けないで、しっかり体を動かしました」と休まずにトレーニングを積んだ。背番号2桁を勝ち取るため、今季に懸ける思い、そして危機感がより一層生まれたからだろう。
「1日に万全な状態でいけるように今からしっかり準備してやっていきたいと思います」。2月1日の春季キャンプに、しっかりとアピールしてみせる。
取材・文=岩下雄太