自覚を持ってトレーニング
新人合同自主トレが始まってから1週間以上が経過、ロッテのドラフト2位ルーキー・佐藤都志也は「やるべきことをしっかりやることが仕事だと思うので、それだけをやりたい」と語り、日々の練習に励んでいる。
佐藤の打撃練習を見ていると、ティー打撃では打ち始めに右手、左手、逆手で打った後、両手ティーを行ったり、あるときにはバッティンググローブをせずに、素手で打撃練習をするときがある。
ひとつずつ佐藤に確認していくと、片手ティーから始める理由については「大学時代からルーティンにしている感じですね。きっかけとしては、自分の中でのバッティングをやった方がいいというのがあったので、それをバッティングの前にやっておこうということでやっています」と教えてくれた。右手から左手、左手から逆手に切り替えるタイミングは、「大体は自分の感覚です」と特に球数は指定していない。
素手で打っていることに関しては「特に意味はないですけど、より素手の感覚が近いところで打ちたい。手袋にしても、素手に近い感覚のものを使っていますね」とのこと。ロッテでも三家和真が、試合前練習のティー打撃のときに「もっている感触もいいですし、高校の時から素手でティーはしたりしていましたね。(自主トレでも)内川さんも素手でやっていました」と素手でティー打撃を行っている。
バットに注目してみると、他のルーキーたちは同じデザインのバットを使っていることが多い中、佐藤は白木のバットと白と黒のバットを使って打っていることが多い。ちなみに、20日の練習では白と黒のバットを使用し、19日は白木のバットを使い途中から白と黒のバットを使っていた。白木と白と黒のバットでは「形が違いますし、バランスも全部違います」とのこと。バットは、体調によって臨機応変に使い分けている。
山本の球を受ける
守備面では、ポジションが捕手ということもあり、20日にはブルペンに入った3年目の山本大貴の球を受けた。
「これからもっともっと色々なピッチャーの球を受けると思うんですけど、まだ受けたことのないピッチャー。どういう球を投げるのか全然わからない状態だったので、いろいろなピッチャーの特徴を整理して受けられるようにしたいなというのが率直な感想です」。
新人合同自主トレ期間中、投手陣がブルペンに入るときは、できるだけ多くの球を受けていきたいとの考えを持っている。
2月1日の春季キャンプまであとわずか。「変わらず自分がもっている力を存分に出せるように、体調であったり、打撃だったり、すごく意識してやっていきたいと思います」。プロに入ったことに満足することなく、プロの舞台で活躍してやるという想いがひしひしと伝わってくる。田村龍弘、柿沼友哉といった捕手陣を脅かす存在になることができるか注目だ。
取材・文=岩下雄太