高津新体制で最下位からの巻き返し狙う
ヤクルトは24日、春季キャンプのメンバー振り分けを発表した。新人ではドラフト2位の吉田大喜投手(日体大)ら、大卒3投手が一軍(沖縄・浦添)メンバー入り。ドラフト1位の奥川恭伸投手(星稜高)は二軍(宮崎・西都)スタートとなった。高津臣吾新監督となり、最下位からの巻き返しを狙うヤクルト。土台作りとなる春季キャンプの見どころを探った。
●壊滅的だった昨季の先発陣、新戦力に期待
昨季のチーム防御率は12球団ワーストの4.78。投手陣の立て直しは急務だ。特に先発防御率は5.05と壊滅的。昨季チームで唯一規定投球回をクリアした小川泰弘、8勝でチーム勝ち頭の石川雅規に続くローテ投手を揃えたい。原樹理、高梨裕稔、高橋奎二らはやってもらわなくては困る存在。ガブリエル・イノーア、マット・クックの新助っ人コンビ、ドラフト2位の吉田、3位の杉山晃基(創価大)、4位の大西広樹(大商大)に加え、育成選手としてソフトバンクに3年間在籍していた最速150キロ左腕・長谷川宙輝にも期待したい。
●MLBゴールドグラバー内野手のエスコバー
昨季のチーム失策数は、リーグワーストの阪神(102失策)に次ぐ97失策。ディフェンス向上のためには、投手整備だけなく内野陣の強化も必須だ。新外国人野手として、ロイヤルズ時代にゴールドグラブ賞獲得の実績を持つ遊撃手のアルシデス・エスコバーを獲得。33歳という年齢が気になるところだが、堅守とともにメジャー通算1367安打の打撃にも注目だ。
●バレンティン退団も楽しみな外野陣
バレンティンがソフトバンクへ移籍。得点減が心配されるが、主砲が抜けても青木宣親、雄平、坂口智隆のベテラン勢に加え、塩見泰隆、中山翔太、山崎晃大朗、濱田太貴と楽しみな若手が揃う。振り返れば前回リーグ優勝した2015年、バレンティンは左大腿直筋の肉離れで長期不在(15試合の出場で1本塁打)。それでも大砲抜きのチームは、リーグ1位の打率.257、同4位の防御率3.31、同最少の71失策を記録した。2015年同様、攻守のバランスが良化する可能性もある。
ヤクルトキャンプのメンバー振り分けは以下の通り。
【一軍:沖縄・浦添】
投手:石山泰稚、中尾輝、高梨裕稔、大下佑馬、清水昇、寺島成輝、石川雅規、近藤一樹、星知弥、ガブリエル・イノーア、坂本光士郎、吉田大喜、小川泰弘、マット・クック、杉山晃基、スコット・マクガフ、梅野雄吾、アルバート・スアレス、大西広樹、高橋奎二、五十嵐亮太、今野龍太、長谷川宙輝
捕手:西田明央、松本直樹、嶋基宏、中村悠平、古賀優大
内野手:奥村展征、山田哲人、アルシデス・エスコバー、西浦直亨、荒木貴裕、廣岡大志、村上宗隆、吉田大成
外野手:中山翔太、塩見泰隆、青木宣親、山崎晃大朗、雄平、坂口智隆、濱田太貴
【二軍:宮崎・西都】
投手:奥川恭伸、原樹理、山田大樹、市川悠太、金久保優斗、中澤雅人、鈴木裕太、久保拓眞、田川賢吾、風張蓮、平井諒、山中浩史、蔵本治孝、日隈ジュリアス
捕手:大村孟、井野卓、内山太嗣
内野手:藤井亮太、宮本丈、太田賢吾、長岡秀樹、武岡龍世、松本友
外野手:渡邉大樹、上田剛史、田代将太郎
※1月に腰の手術を行った川端慎吾はキャンプ不参加