ピープルズのニックネームはピープス
DeNAは29日、横浜市内の球団事務所で新たに加入したマイケル・ピープルズ投手、タイラー・オースティン外野手の入団記者会見を行った。なお背番号は、ピープルズが「45」、オースティンは「23」に決まった。
ピープルズ投手は、米テキサス州出身の28歳。身長196センチの長身右腕は、メジャー経験こそないが、昨季はインディアンス傘下の3Aコロンバスで25試合の登板中、22試合に先発し、10勝を挙げ、防御率は3.98だった。
「まずは素晴らしい気持ちでいますし、感謝の気持ちでいっぱい。ここでプレーすることができるのは大きなチャンスだと思っているし、ワクワクな気持ちでいっぱい。日本の野球は今、アメリカでもリスペクトされている。そういった点でもチャンスをいただけたことを嬉しく思っている。何が日本では上手くいくのか、アメリカと同じやり方が通用するのか、そういうことも探りながらだがプレーをして、とにかくチームの勝利に貢献できるように」とコメント。
自らの長所については「長いイニングを投げられること」と話した。ストレートは「95~96マイル(約153~154キロ)」、持ち球は「フォーシーム、シンカー(ツーシーム)、カットボール、チェンジアップ、カーブ」と多彩だ。「いろんな球種を使って打者のタイミングを外すような投球が持ち味。それは日本でも上手くいくのかな、と。長いイニングを投げて、チームの力になることが自分の長所だと思っている」とアピールした。
野球以外のことについては「観光が好き。日本はいろんなところがあると聞いているので行ってみたい。先日、初めて牛タンを食べたが、ひじょうに美味しかった。妻も来日するが、彼女も観光が好き。ぜひ富士山に行ってみたいなと思っている」と笑顔。「ニックネームは『ピープス』。小さい頃から友だちが呼んでいたので、ファンのみなさんにも同じように呼んでもらえれば。熱いファンの方々の中で野球ができることを楽しみにしている」と目を輝かせた。
オースティンは18年にメジャーで8本塁打
オースティン内野手は、米ジョージア州出身で右投右打の28歳。ヤンキース、ツインズ、ジャイアンツ、ブルワーズと4球団で通算209試合のメジャー経験を持つ。2018シーズンにはヤンキースで34試合8本塁打23打点を挙げた後、ツインズで35試合9本塁打24打点をマークしている。
「ベイスターズでプレーできることはエイサイティングでワクワクすること。こういった機会に恵まれてひじょうに嬉しいが、同時に学ぶ機会も多いと思う。これから頑張っていきたい」とコメント。
日本の印象については「初日から妻と一緒に来たので、モールに行って散策したり、妻と一緒に焼き肉を食べたり、楽しんでいる」と笑顔を見せ、「チームメイトとたくさん話す機会があって、みんな優しくしてくれるので、いい環境にいるなと思っている」と話した。
一塁と外野も守れるオースティン。三原一晃球団代表が「筒香の穴を彼一人で埋めるというようなことではないが、ことし新しいチームが出来上がっていく中で、大きな役割を担ってくれる選手だと考えている」と話したように、メジャーリーグ・レイズへ移籍した筒香嘉智が抜けた分の戦力をカバーできるのか注目される助っ人だ。
「何事にも全力で取り組むのが一番のウリ。ずっと1プレー1プレーに対して全力で取り組んできた。日本に来ても続けて行うことが強みだと思っている」とオースティンは意気込む。「チームの勝利に貢献することを念頭に考えている。個人的なスタッツは追いかけていない。勝利を自分の数字よりも優先して考えていきたい。勝つことが一番大事だと思っている。そのことを意識して頑張っていきたい」とフォア・ザ・チームの姿勢を強調しつつ、打撃に関しては、「今オフシーズンから少しスイングの軌道を変えているので、今まで以上に完璧な打者に近づいているように思っている」と胸を張った。
ただ、今シーズンのベイスターズは、投手ではパットン、エスコバー、新加入のピープルズ。野手ではロペス、ソトに、新加入のオースティンと支配下登録だけで6人の外国人がひしめき合う。
「他のプレーヤーからできる限り多くのことを学びたい。自分のキャリアを通してポジションの獲得というのは、ずっと経験してきたこと。競争が激しいというのも自分の野球人生の中では経験してきたことなので、プレッシャーはあまりないし、むしろポジションを得ることに関してはキャンプから意識して頑張っていきたい」と猛アピールを誓った。
(取材・撮影 ニッポン放送アナウンサー洗川雄司)