今年も一人で自主トレ
「今年も一人で練習していますし、自分のやろうと思ったことをやれてはいる。何人かでやると7、8時間練習したとしても、自分一人に割ける時間が少ない。自分のやることだけをやって、時間的にはできているのかなと」。
ロッテの加藤翔平は今オフも昨年に続き、一人で自主トレを行った。昨年の自主トレでは、体幹が弱ってくると打撃フォームから全て崩れることから例年以上に体幹トレーニングに取り組んでいた。
しかし今オフは、「去年は結構多めにやりましたけど、体幹を固めすぎて、シーズン中に脇腹の肉離れとかもおこしていた。固めたうえで、柔軟性を出さなきゃいけないと思う。今年は体幹をやるだけではなく、そのあとの柔軟性のことも多めにはやってはいます。シーズン中通してやろうと思います」と昨年の反省を活かしトレーニングを積んでいる。
このオフから新たに取り組みはじめたことについては、ビジョントレーニングを挙げた。「いろいろなことを試してはいますけど、それが自分自身にあうかというのは、結局は今現在あっていなかったとしても、継続して結果が出ることもある」と“継続”することの重要性を強調した。
10月以降も休まずにトレ
昨年のマリーンズは、9月24日に一軍の公式戦の全日程が終了。加藤は同年10月にZOZOマリンスタジアムで行われた秋季練習、11月の鴨川秋季キャンプの参加メンバーに入っていなかったため、早いシーズンオフを迎えた。
「10月から僕自身フリーというか、いろいろとやる時間があったので、キャンプとは別に自分で考えてやれていた。断食とかもやりましたし、自分一人の時間じゃないとできないので、僕にとってはすごいよかったかなと思います」。
「完全に休んだ日というのはないですし、野球選手である以上はみんな一緒だと思うんですけど、いろいろとできたかなと思います」。
10月以降も完全な休養日を充てることなく、体を動かし、自分自身の成長の時間にした。
昨年は自分のやるべきことを自主トレでやり、オープン戦、シーズン開幕直後は結果を残した。その一方で、オフに取り組んできたことを1年間、発揮することができなかったのも事実。
「1年間のトータルで考えないといけない年齢にはなっている。開幕だけとか1ヶ月くらいしか良い状態が続いていなかったので、そこをやるためには、オフシーズンもそうですけど、キャンプでの振り込みが大事。僕自身は、どんどん振り込んでやっていきたいと思います」。
ソフトバンクからFAで福田秀平、新人の高部瑛斗が加わり、さらにレギュラー争いが熾烈になったが、今季こそポジションを掴み、1年間活躍し続けて見せる。
取材・文=岩下雄太