AWBで収穫を得たカーブ
「自由といったらあれかもしれないですけど、縛られていないなかで、しっかりとしたトレーニングだったり、先輩についていって色々な練習ができた。すごい力になりましたし、収穫になった。それをしっかりプラスに変えていけように頑張りたいと思います」。
2017年11月に『右肩鏡視下手術、および右肘神経移行術』を行ったロッテの原嵩は、昨オフはリハビリがメインだったが、今オフは目的を持って自分がやりたいことを取り組めたオフとなった。
秋季キャンプ終了した11月23日からは、『2019アジア・ウインター・ベースボール(AWB)』で実戦を積んだ。
「台湾の収穫はカーブが他の球種に比べてちょっと通用するのかなと感じたのと、そこに強い真っ直ぐを投げられれば、もっと上でもしかしたら通用するかもしれないと感じました」。
「配球と制球力。カーブを生かすまっすぐを投げられれば、まっすぐを主体として変化球を加えられればというところ。重点的に練習するのはまっすぐ。そのなかで、一番自信のあるカーブを混ぜられたらなというところですね」。
昨季、清水直行当時二軍投手コーチ(現・琉球ブルーオーシャンズ監督)からインコースに投げ切る重要性についてアドバイスを受けていたが、AWBでは「左バッター、右バッターにインコースを投げきれた部分もありますし、甘く入った部分もあるので、ボールが弱くなって打たれることがあった。投げ間違いさえしなければ、インコースを投げられれば抑えられるなと思いました」と手応えを掴んだ。
先輩・南と自主トレ
5年目を迎える今季、大学を卒業した同学年の選手たちもプロ入り。そろそろ結果を残していきたいところ。
「台湾でもそうですし、このオフシーズンは南さんと練習させてもらって、そこで掴んだものがかなり大きかった。正直、僕の中で肩の影響がありましたけど、今年に入って練習をさせてもらいましたし、南さんとか色々な方に教えてもらったので、その人たちのためにもしっかり頑張りたい」。
具体的に南との自主トレで、どんなことを教えてもらい、学んだんだろうかーー。
「投げ方であったり、体の使い方。肩を気にする部分もあるけど、他の部分でカバーができることもあるし、他の部分で全然使えていないなかで、あれだけボールをしっかり投げられるんじゃないかと言われました」。
明日からはじまる春季キャンプはファームスタートとなったが、キャンプでのアピール次第では沖縄遠征に帯同するチャンスは十分にある。本人も「2月1日に限らず、シーズンを通して怪我をせずしっかりやれれば、どこかで必ずチャンスがあると思う」と話す。5年目の今季こそ、本拠地・ZOZOマリンのマウンドに上がりたい。
取材・文=岩下雄太