ノーヒッター達成しMLBから指名受けるも…
アメリカ4大スポーツの頂点で“野球”のDNAを持った男が全米一の称号を手に入れた。
アメリカンフットボールの全米一位を決める「第54回スーパーボウル」が現地時間2日(日本時間3日)にアメリカ・マイアミで行われ、カンザスシティ・チーフスがサンフランシスコ・49ersを31対20で下して、50年ぶり2度目の優勝。4Qに2本のTDパスを通してチームを逆転優勝に導いたチーフスのQB(クウォーターバック)パトリック・マホームズ選手(24)が、スーパーボウルMVPに輝いた。
アメリカの学生年代ではこれまでも野球とフットボールの“二刀流”が話題となったことはあったが、このマホームズは生まれながらにして“野球選手”の血を受け継ぐサラブレッドだった。
父は1997~1998年に横浜ベイスターズでプレーしたパット・マホームズ投手。日本での2年間は21試合登板で3勝8敗、防御率5.34と目立った成績は残せなかったが、MLBでは通算11シーズンで308試合に登板したバリバリのメジャーリーガーだった。
そんな父の血を受け継いだマホームズ二世も野球にまつわるエピソードは豊富。
米メディア「SPORTING NEWS」は彼のキャリアを振り返るコラムを掲載し、「高校時代はフットボールと野球、バスケットボールもプレーしていた」とのことで、「90マイル台(約145~160キロ)中盤の速球にカーブを組み合わせたかなりの好投手だった」という。
また「2014年3月には16奪三振を奪い、ノーヒットピッチングで2対1で勝利。唯一の失点はワイルドピッチによるものだった」と、過去の偉業を紹介している。
2014年のMLBドラフトではデトロイト・タイガースから37巡目(全体1120位)で指名を受けるも、大学進学とフットボールへの情熱から契約には至らず。
テキサス工科大に進学後も1年次は野球とフットボールの二刀流を続けたが、2年次からはフットボールに専念し、2017年にNFLのドラフト1巡目(全体10位)でチーフス入り。
プロ2年目の2018年に一躍シーズンMVPに輝くと、今季は大一番でチームを勝利に導く大活躍。右腕から繰り出す鋭いパスでチームを栄光へ導いた。
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※訂正とお詫び(2020年2月3日16時57分)
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初出時に記事内で「ノーヒットノーラン」とありましたが、正しくは「ノーヒット」です。
関係者・読者の皆さまにお詫び申し上げるとともに訂正いたします。
大変申し訳ございません。