ニュース 2020.02.14. 18:14

元ヤクルトの村中恭兵が琉球ブルーオーシャンズに入団「いまは痛みも不安もない」

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琉球ブルーオーシャンズの清水直行監督(左)と村中恭平投手(右)

2005年ドラフト1位左腕が加入


 琉球ブルーオーシャンズは14日、新加入選手として元ヤクルトの村中恭兵投手(32)の獲得を発表した。

 沖縄初のプロ野球球団として注目を集めている琉球だが、ピッチャーは現在チームに8人で、左腕は1人だけという状況。会見に同席した北川智哉球団代表と清水直行監督は「左ピッチャーのエース格として」期待を寄せた。

 2005年の高校生ドラフトでヤクルトスに1位指名された村中は、左腕から放たれる150キロを超えるストレートを武器に2010年と2012年には二桁勝利をマーク。相次ぐケガに泣かされながらも、16年には7勝をマークし、復活が期待されたが、再び腰や肩のケガに悩まされ19年オフに戦力外宣告を受けていた。


経験伝える意義も


 琉球が事前にツイッターの公式アカウントで『14日に元NPBの新入団選手発表およびお披露目と、重要な契約締結に関し記者会見を行います』とツイートしたことを受け、ネット上には「新庄剛志」や「鳥谷敬」といった選手たちの名前が飛び交っていたが、会見の席で村中は「ネットでは色々騒がれていたみたいですけど、スミマセン、僕です」との第一声で笑いを誘った。

 入団の決め手に関しては、「地域貢献」と「新規参戦」が魅力だったと語り、個人的な目標は「NPB復帰」としたが、同時に「14年間NPBでやってきたことを若い選手に伝えて、みんなで練習してレベルアップしたい」との思いも口にした。

 体の状態については「去年、腰と肩を痛めて、リハビリしてトライアウトに挑んで、試したかった真っ直ぐが良くなってきた」と手ごたえを感じている様子。さらに「オーストラリアで2カ月やって、いい感覚が掴めた。いまは痛みも不安もない」と言い切った。

 昨年7月に沖縄初となるプロ野球球団として産声を上げた「琉球ブルーオーシャンズ」は、独立リーグなどには属せず、将来的にNPBに参入することを目標に掲げている。現在チームには、元中日の亀澤恭平選手(31)と杉山翔大選手(28)、元ヤクルトの比屋根渉選手(32)、元ソフトバンクの吉村裕基選手(35)、元DeNAの松尾大河選手(21)ら、総勢9人の元NPB選手が在籍しており、村中で10人目となった。

 「BCリーグからもお話しを頂きましたが、できたばかりの球団の足りない部分を、自分が入ることで補いたい」と語る左腕は、沖縄の地から大海へと夢を運ぶ。


取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)
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