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巨人の若きローテ争いが熱い!19歳・戸郷が先発で3回無失点、負けじと4年目・髙田も2回無失点

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巨人の高卒2年目・戸郷翔征 (C) Kyodo News

根尾と高校ぶりの対戦「意識した」


 昨年セ・リーグ投手三冠に輝いた山口俊が抜けた巨人の先発陣。開幕ローテーションのイスを掴むべく、若き投手たちによるアピール合戦が続いている。






 19日に沖縄セルラースタジアム那覇で行われた中日との練習試合では、高卒2年目の右腕・戸郷翔征投手(19)が先発登板。3回を投げて1安打、3奪三振で無失点の好投を見せた。

 ルーキーイヤーの昨季はプロ初勝利を挙げただけでなく、優勝決定戦での先発や日本シリーズでの登板など、多くの経験を積んだ若き右腕。4月でようやくハタチという若さではあるが、早くもローテーション入りが期待されている。

 その戸郷は初回、先頭の渡辺勝に安打を許してしまうものの、つづく高橋周平は空振り三振に斬り、捕手・炭谷銀仁朗が渡辺の盗塁も刺して三振ゲッツー。3番・阿部寿樹は内野ゴロに打ち取り、出鼻をくじかれかけた立ち上がりを無失点で切り抜ける。

 2回には死球で走者を背負うものの、二死一塁で迎えた同学年・根尾昂との対戦では全4球まっすぐ勝負を挑み、見事に空振りの三振。「高校時代ぶりの対戦」だったという昨年のドラ1男に対しては「ちょっと意識しましたね」と特別な想いがあったことを明かしつつ、「まっすぐで三振が取りたかったので良かったです」と振り返った。

 味方が2点を先制し、やや間が空いた3回のマウンドは危なげなく三者凡退に斬って取り、この日は3回を投げて1安打、毎回の3奪三振で無失点。結果については「少しホッとした」と率直な気持ちを吐露しながらも浮かれるそぶりは見せず、すぐに「ローテを勝ち取れるようにやっていきたい」と気を引き締め直した。


異国の地で磨いた武器


 その戸郷に触発されるように、良い投球を見せたのが5回から登板したプロ4年目の髙田萌生投手(21)。2コ下の後輩に負けじと2イニングで4奪三振を奪う好投を見せ、首脳陣にアピールした。

 創志学園高から2016年のドラフト5位で巨人に入団した右腕。高校時代はその力強い投球スタイルから“松坂2世”の異名を取ったこともある。

 プロ2年目の2018年にはイースタンで最多勝(11勝)・最優秀防御率(2.69)・最高勝率(.846)の投手三冠に輝き、2019年は一軍の舞台でのブレイクに大きな期待がかかったものの、終わってみればわずか2試合の登板で0勝0敗、防御率5.40という結果に終わった。

 加えて、シーズン終盤には高卒ルーキーの戸郷が優勝を争うチームの中で一軍デビューを果たし、2度目の登板でプロ初勝利もマーク。先を越された格好となり、きっと素直に“おめでとう”と言える心境ではなかったことだろう。

 悔しさをバネに、オフにはレベルアップを目指してプエルトリコのウインターリーグに挑戦。8試合の登板で1勝2敗も、防御率2.00に奪三振は20。持ち味の力強い速球はパワー自慢の外国人選手に対しても威力を発揮。新たな自信と手ごたえを掴んで帰ってきた。


 迎えた勝負の春。この日は奇しくも後輩にしてライバルになる戸郷が目の前で好投を見せた後のマウンド。「持ち味のまっすぐで押していけた」と語るように、いきなり先頭の根尾から空振りの三振を奪うと、安打と四球でピンチを招きながらも、昨季ベストナインに輝いている高橋を力で押し込み捕邪飛に打ち取る。

 2イニング目も中軸との対戦になったが、阿部を外野フライに斬った後、福田永将と石川駿を連続三振で三者凡退。投げっぷりの良さをいかんなく見せつけ、マウンド上で大きな存在感を放った。

 好投後も、「あとはカーブや変化球で緩急がつけば」「きょうは球が荒れていたので、ゾーンの中で勝負することができたら」と、口をついて出たのは課題の方が多い。まだまだこれから、こちらも決して浮かれることなく、開幕ローテのイスを虎視眈々と狙っている。


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 若手投手たちの奮闘により、ますます激しさを増している巨人のローテーション・サバイバル。戸郷は6位、髙田は5位と高卒の下位指名だった投手たちもしっかりと力をつけており、この争いに食らいついている。

 果たして、サバイバルレースを制して開幕を迎えるのは誰になるのか。引き続き目が離せない。


文=尾崎直也

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