パートナーシップ契約を締結したメッツで研修
西武は21日、チームスタッフの育成強化を目的とした新たな「派遣研修」を行うことを発表した。
今年に入って、久保田治トレーナーを埼玉武蔵ヒートベアーズに派遣したほか、コーチ修行のため昨シーズンをもって現役を引退した球団本部ファーム・育成グループスタッフの大石達也氏を、昨年5月にパートナーシップ契約を締結したニューヨーク・メッツ傘下に1シーズン派遣することなどを発表してきた。
そして新たに、6名のスタッフがスキルアップやノウハウ蓄積のためにメッツの門戸をたたく。今回、派遣が決まったのは、昨年まで郭俊麟投手の通訳を務めていた現編成グループ国際業務を担当する袁嘉迪氏、同じく土肥義弘氏、メディカルコンディショニンググループでディレクター補佐を務める米田進氏、ファーム・育成グループでディレクター補佐を務める藤原虹気氏、同グループを担当する別府学氏、トラックマンやデータ分析を行う企画室の劉璞臻氏の6名だ。大石氏と同じく2月23日に渡米する。
今回の派遣を受け、渡辺久信MGは「チーム強化という点で、スタッフ個々のスキルや球団として新たなノウハウをさらに蓄積していくことが目的。自身の担当分野はもちろんのこと、吸収できるものはすべて吸収するぐらいの気概で行ってきてもらいたい」と語り、チームスタッフ部門の底上げに期待を寄せる。
袁氏を除く5名の研修期間は2~3週間程度。母国語の中国語のほか、英語、日本語が堪能な袁氏は、4月まではシングルAでコーチング技術を学ぶ大石達也氏の通訳を務めた後、編成部門に所属する予定。ほぼ1シーズン、アメリカに滞在し、選手獲得を目指すうえでの選手のデータや映像の活用方法などを学ぶ予定となっている。
球団は、将来的にデータや映像の活用だけではなく、新外国人選手の獲得フローやプロセスの設計、そして運用を担う人材となることを期待している。