ベテランが若手を牽引「スワローズの良い伝統」
ヤクルトは25日、2月1日からスタートした沖縄・浦添キャンプを打ち上げ、今季から一軍を指揮する高津臣吾監督(51)が今キャンプを振り返った。
恒例のキャンプ点数を問われると「ケガ人が出てしまったので満点ではない。ケガしてしまったことはマイナス」と指揮官。具体的な数字は口にしなかったものの、「天候に恵まれてやりたいと思っていた練習はできた」とうなずいた。
ケガ人はキャンプ序盤に多発。なかでも、4番候補で下半身のコンディション不良で離脱した村上については、「去年の秋季キャンプも参加できなかったし、今回も完走できなかった。本人も悔しいだろうし、僕らにとっても計算外。ただ、順調に回復している。あまりプレッシャーはかけたくないが、早い段階で一軍に戻って来てくれることを望んでいます」と話した。
急務である投手陣の立て直しについては、「まだまだ満足できるものではないが、シーズンが開幕するまでにはいい形を作りたい」。選手の絞り込みに関しては「レギュラーを狙う人、ベンチ入りを目指す人、いろんな思いで残りのオープン戦12試合を戦ってほしい。最後の数名は最後のライオンズ戦(3月13~15日の3連戦)で決まると思う」と見通しを語った。
キャンプで目立った選手として、真っ先にベテラン勢を称えた。「野手も投手もベテランがよく動いてくれて、先輩としての在り方、後ろ姿みたいなものを見せてくれた。ベテランが若い選手を引っ張って行くというのは、スワローズの良いところであり伝統。それを再確認した」と目を細めた。
同じ日に宮崎・西都キャンプを打ち上げたドラフト1位・奥川も気になるところだが、「こちらから言うことはない。段階を踏んで、後退することなくスケジュール通り進んでくれればいい。然るべき時が来たら、またそこで判断します」と指揮官。まずは沖縄での成果を、2月29日から再開するオープン戦にぶつける。
取材・文=上村祐作