キャンプ地滞在延長を模索も「球場確保が問題」
東アジアを中心に猛威を奮っている新型コロナウイルスの影響がこんなところにも…。
お隣、韓国のプロ野球リーグ(KBO)が27日、3月14日から3月24日に行われる予定だった2020年シーズンのオープン戦を「中止」することを発表した。
韓国メディア「聯合ニュース」によると、新型コロナウイルスの国内感染が拡大している状況での今回の発表に、日本を含めた海外でキャンプを行っている球団は、キャンプ地での滞在期間延長を試みている模様で、球団関係者が宿泊施設や球場手配などの再調整に追われているようだ。
現在、日本でキャンプを行っているのはサムソン(沖縄・~3月6日)、LG(沖縄・~3月11日)、斗山(宮崎・~3月8日)の3球団。同メディアによると、LGの球団関係者は「野球場の使用期間延長の問題が、我々のチームとしては最も大きな問題」と悩みを漏らし、トレーニング環境確保へ奔走しているという。
また、日本国政府から“滞在歴のある外国人の入国禁止措置”がとられた大邸(テグ)に本拠地を置くサムソンに関しては、選手の家族も含めた球団関係者の来日もできない状況に。
韓国メディア「スポーツ朝鮮」によると、サムソンのGMが「沖縄キャンプはすでに一度視察してきたが、いまは練習試合などを見るために訪問したくても、入国禁止措置のためチームを見に行けない」と、今回の措置による影響を語っていたという。
また、同メディアは「普段選手の知人や家族など、私的な関係者が海外キャンプを訪問することは稀だ。しかし“来ない”のと“来れない”のは違う。出入国不可能な状況は心理的な孤立感を呼ぶ恐れがある」と、今回の状況を伝えている。
サムソンには昨季までヤクルトでプレーしたデービッド・ブキャナン投手も所属しており、沖縄で古巣ファンとの交流も伝えられていたばかり。韓国では3月28日に予定されているシーズン開幕の延期の可能性も取り沙汰されており、今後の展開に注目が集まっている。