支配下登録発表の翌日に魅せた!
巨人のイスラエル・モタ選手(24)が29日、東京ドームで行われているヤクルトとのオープン戦に「6番・左翼」で先発出場。ヤクルトの左腕・高橋奎二からレフトスタンドへ本塁打を放った。
昨季巨人に加入したドミニカ共和国出身の若き逸材は、来日1年目からファームで22試合に出場して打率.313と大器の片りんをのぞかせると、今季は春のキャンプで一軍メンバーに抜擢。“秘密兵器”として大きな注目を浴びた。
迎えたキャンプではプレッシャーの中で首脳陣へのアピールを続け、原辰徳監督からキャンプの“MVP”にも選出される奮闘。そんな活躍が認められ、28日には育成から卒業して支配下登録されることが決定。モタは笑顔を見せた後に涙を流し、「日本のプロ野球史上で1番の外国人選手になりたい」と力強く決意を口にしていた。
そのサプライズからわずか1日──。この日は東京に戻ってヤクルトとのオープン戦。「6番・左翼」でスタメンに名を連ねた男は、真新しい背番号44のユニフォームをお披露目。残念ながら試合は無観客での開催となったため、球場にファンの姿はなかったものの、ここから開幕一軍、スタメン入りを目指した新たな戦いがはじまる。
第1打席はヤクルトの若き左腕・高橋の力強い真っすぐに押されて右飛に倒れたものの、第2打席で待望の瞬間が訪れる。
変化球にタイミングが合わず追い込まれてしまったものの、必死にボールを選んでフルカウントまで持ち込み、迎えた8球目。タイミングを外しに来た緩い変化球がやや高めに来たのを見逃さず、厳しい体勢になりながらもフルスイング。なんとかバットに乗せた打球は高々と舞い上がると、長い滞空時間の末に無人のレフトスタンドまで届いた。
若き助っ人の記念すべき“支配下1号”は、チームにとっても攻めあぐねていた左腕を打ち崩す貴重な先制2ランに。背番号は2ケタに変わっても、やることは変わらない。「史上最強助っ人」という大目標を目指して、巨人の秘密兵器はこれからもアピールを続けていく。