ライバルチームの2枚看板を撃破
ヤクルトの青木宣親選手(38)は29日、東京ドームで行われた巨人とのオープン戦に「3番・指名打者」で先発出場。オープン戦1号弾を含む4打数3安打と順調な仕上がりぶりをアピールした。
今年の1月に38歳になったツバメの安打製造機。それでも老け込む様子などは微塵も感じさせず、昨季は134試合に出場して打率.297、前年を上回る16本塁打をマークしている。今季は高津臣吾新監督にキャプテンに任命されるなど、引き続きチームを引っ張っていく姿に期待がかかる。
この日は同じ東京に本拠地を構えるライバル・巨人との戦い。それも先発はエースの菅野智之というなか、初回は前を打つ打者が立て続けに三振に倒れ、二死走者なしで打席へ。かんたんに3人で終わるわけにはいかないところ、ベテランはカウント1-1からの変化球にうまく反応してライトへ。さすがの技術を見せつける。
4回の第2打席は初球を打って中飛に倒れたものの、6回一死一塁の場面で2番手のエンジェル・サンチェスと対峙した場面では、内角の厳しい速球を完ぺきに弾き返し、ライト線を破っていく二塁打。
さらに8回、二死二塁で再びサンチェスとの対決を迎えると、前の打席のイメージからかサンチェスが制球を乱して3ボールに。しかし、ここでもかんたんに待つようなことはしない。ストライクを取りに来た内角寄りやや甘めの速球を迷うことなくフルスイングしていくと、152キロのボールをものの見事にライトスタンドへ。38歳、技術のみならずパワーも健在というところを見せつけ、ライバルチームの新助っ人に嫌な印象を植え付けた。
この日は4打数3安打、1本塁打で2打点。この結果もさることながら、なによりも巨人のエースである菅野と、その菅野と2枚看板を背負うことが期待されるサンチェスという2人から結果を残したという点は、新シーズンに向けてこれ以上ない好材料だろう。
大ベテラン、まだまだ元気。今年も青木宣親がヤクルトを牽引する。