「大変苦しい決断」
プロ野球は9日、臨時の12球団代表者会議を開き、3月20日(金)に予定されていた2020年公式戦の開幕を延期することを決定した。
NPBは“決断”から一夜明けた10日に公式HPを更新し、今後について「あらゆる想定で日程のシミュレーションを行い、4月中の開幕を目指します」との声明を発表。斉藤惇コミッショナーは今回の決断について、公式HPを通じて以下のようにコメントした。
「オープン戦を無観客としたことも苦しい決断でしたが、今回はそれ以上に大変苦しい判断であったことは間違いありません」
「多くのファンの方々に支えられるプロ野球として、われわれはどう行動すべきなのか。選手・スタッフや家族を守り、ファンの皆さまを守り、同時にプロ野球の文化も守らなければいけない。そのための決断であるということを、どうかご理解いただきますようお願いいたします」
「今回の病気で覆われた重い空気を振り払うことも、野球をはじめスポーツに課された使命と受け止め、国民の皆さまに元気を与えるべく努力してまいります」
2011年以来9年ぶりの開幕延期
2020年に入り、世界的に猛威をふるっている「新型コロナウイルス」の問題。日本での感染拡大を受け、NPBは2月26日にオープン戦および教育リーグの試合を無観客で開催することを決定。さらに3月2日には日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と共同で「新型コロナウイルス対策連絡会議」設立し、9日に2度目の会議が行われていた。
野球界では、春季キャンプ中から各球団がファンサービスの自粛に努めるなど、これまでも様々な措置を講じてきたが、なかなか収束の気配が感じられない状況も鑑み、専門家チームからの助言もあって「開幕延期」が決定。プロ野球の開幕が延期になるのは、東日本大震災が起きた2011年以来のことになる。
なお、「開幕延期」はその時以来で史上2度目。当時は3月11日の震災発生を受け、開幕日が当初予定されていた3月25日から4月12日に変更となり、日本シリーズ第7戦は11月20日に行われた。
【2020年・当初のスケジュール】
▼ オープン戦
2月16日(日)~3月15日(日)
▼ セ・パ公式戦
3月20日(金)~
▼ 日本生命 セ・パ交流戦
5月26日(火)~6月14日(日)
▼ オールスター
第1戦:7月19日(日)PayPayドーム
第2戦:7月20日(月)ナゴヤドーム
▼ 五輪開催に伴う中断期間
7月21日(火)~8月13日(木)
▼ クライマックスシリーズ
ファースト:10月24日(土)~
ファイナル:10月28日(水)~
▼ ドラフト会議
11月5日(木)
▼ 日本シリーズ
第1戦:11月7日(土)セ・リーグ本拠地
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第7戦:11月15日(日)セ・リーグ本拠地