あれから9年…
2011年3月11日、日本を襲った未曾有の大災害…。東日本大震災から、きょうで9年が経った。
史上初の「開幕延期」が決定するなど、野球界にも多大な影響を及ぼした出来事だが、次第に「そんなこともあったな」と過去のことになりつつある。しかし、復興への歩みはまだまだ道半ば。悲劇を風化させないようにと、海の向こう・アメリカで戦う日本人メジャーリーガーたちが遠い異国の地から我々に向けたメッセージを発信している。
2011年当時、大きな被害を受けた東北に本拠を構える楽天でプレーしていたニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手(31)は、自身のTwitterで現在の想いを吐露。制限の文字数(140文字)には収めきれない心の内を、メモ帳のスクリーンショットという形で掲載した。
「過去の出来事は、どうしても風化していってしまいます。月日の経過とともに、発信し続けていくことの大切さを実感しています」と田中。つづけて、「今なお多くの方々が避難生活を強いられていると聞き、その想いは一層強まるばかりです。その地域やひとりひとりによって状況は違うと思いますが、少しでも力になれるよう、復興に向けてできることを続けていきたいと思っています」と、決意を新たにしている。
「一回でも多く笑っていただけるように」
9年前、4月12日にずれ込んだプロ野球の開幕戦で、日本ハムの開幕投手を務めたシカゴ・カブスのダルビッシュ有投手(33)も、自身のTwitterを更新。
「あれから9年。とにかくあの被害を忘れず、子供たちにしっかり伝えていきたい」と、パパとしての想いも明かしつつ、「被害に遭われてまだ苦しんでいる方たちに一回でも多く笑っていただけるように自分も努力していきます」と、改めて意気込みを語った。
ダルビッシュと同じように、2011年に広島の開幕投手を務めているミネソタ・ツインズの前田健太投手(31)も、「忘れてはいけない出来事」と改めて当時を思い返し、「まだまだ元どおりの生活を送れていない方達もいると思います。少しでも力になれるように頑張ります」と、戦う姿を通じて勇気を届けることを誓った。