◆ 今年も頼れる主砲
日本ハムの中田翔選手(30)が11日、ZOZOマリンで行われたロッテとのオープン戦に「4番・一塁」で先発出場。第2打席で走者を2人還す適時打を放つなど、この日は2打数1安打、2打点の活躍。打率を.360とした。
大阪桐蔭高から2007年の高校生ドラフト1位で日本ハムに入団し、今年でプロ13年目を迎える右の大砲。2014年と2016年に打点王のタイトルを獲得するなど、長きに渡ってチームの主砲を張るスラッガーである。
昨季は開幕戦で劇的なサヨナラ満塁本塁打を放って見せるなど、ド派手な幕開けを飾ったものの、夏場に右手を故障して戦線離脱。124試合の出場に留まり、打率.242(450-109)・24本塁打・80打点と、やや物足りない成績。チームもBクラスに沈むなど、苦しい一年となった。
個人としても、チームとしても逆襲を期す2020年。この春は2月中から仕上がりの良さを披露しており、オープン戦はこの試合前の時点で打率.364・3本塁打と絶好調。バットを少し立てるようにして構える新フォームの効果もあってか、アウトになる打球も良い当たりが多くなっている。
この試合でも、第1打席はロッテ先発・石川歩の代名詞であるシンカーに空振り三振を喫したものの、第2打席では二死満塁というチャンスで速球を完ぺきに弾き返し、センターの前に落とすクリーンヒット。三塁走者に続いて二塁走者もホームに返す2点適時打を放った。
つづく第3打席は6回、無死一塁から左腕の小島和哉に変化球を打たされて内野ゴロ・併殺に終わったものの、この日は3打数1安打、2打点の活躍。引き続き好調をキープして快音を響かせた。
これでオープン戦の打点は「9」となり、吉田大成(ヤクルト)・バレンティン(ソフトバンク)と並んで12球団トップタイに浮上。ソフトバンクの試合はこの後ナイターで行われるため”暫定”ということにはなるが、本人もこだわる打点という部分で良い結果が残せているというのはチームにとっても心強い。
適時打については、「みんなが2アウトからしぶとく繋いでくれたチャンスをものにすることができてよかった」と中田。今年も”頼れる主砲”として、チームを牽引する姿に期待がかかる。