OP戦初安打
ロッテ期待の育成・和田康士朗選手が、14日に行われた中日とのオープン戦で初安打を記録した。
ここまで代走での起用が多かった和田だが、この日は代打で途中出場。5回の第1打席は一ゴロに倒れたものの、2-3と1点のビハインドで迎えた8回無死走者なしの第2打席で魅せた。
中日の左腕・橋本侑樹投手が1ボール1ストライクから投じた3球目の外角ストレートを、三塁線に絶妙なセーフティ。三塁手の溝脇隼人選手が素手で捕球して一塁へ送球するも、俊足・和田の足が勝りセーフに。これが和田にとっては嬉しいオープン戦初安打となった。
昨年秋から本格練習
ソフトバンク・柳田ばりの豪快なフルスイングを見せることから、“ワギータ”と呼ばれることもあった和田だが、昨年10月の取材では「(二軍打撃コーチの)堀さんには、足も武器だと言われているので、セーフティバントの構えだけでもやってみろと言われている」と話し、セーフティバントの練習を本格的に取り組み始めた。
「試合で使ってみないとわからないけど、フェニックスで1回やって、ピッチャー前にいってしまい失敗しました。ピッチャー前にいくというよりかは、ファウルでもいいのでギリギリを狙っていくというのを意識してやっています」。
フェニックスリーグの反省を活かし、自主トレでは「このオフは練習しておけと、いろいろなコーチから言われている。それが使えることによって幅も広がってくると思う。練習はしています」と、自主トレ中もセーフティバントの練習を繰り返していた。
春季キャンプでも、全体練習後に室内練習場で黙々とセーフティバントの練習をしている姿があった。オープン戦がはじまってからも、その姿は見られた。3月11日の日本ハム戦の試合前練習でも、何度もセーフティバントの練習を繰り返し、準備を重ねてきた。そしてこの日、三塁線に見事なセーフティバントを決めた。
何気ない1本の安打だが、俊足を活かした和田が昨年の秋から継続して行ってきた練習の“成果”が結果となって現れたヒットなのだ。
取材・文=岩下雄太