◆ 序盤は変化球の制球に苦しむ…
西武の松坂大輔投手(39)が22日、メットライフドームで行われた日本ハムとの練習試合に先発登板。5回を投げて被安打4、与四死が5、三振は2つ奪って4失点という内容だった。
今季からプロのキャリアをスタートさせた西武に復帰した”平成の怪物”。オープン戦では2試合・6イニングを投げて被安打5、与四球が6つと塁上は賑わせながら、失点・自責点は2で切り抜けて防御率3.00。往年のような力で押す投球ではなく、スライダーにカットボール、さらには”スプリットチェンジ”なる新球も試しながら、打たせて取るスタイルへの挑戦を続けてきた。
この日も立ち上がりは外野フライと内野ゴロでかんたんに二死を奪うと、3番・近藤健介には見極められてフルカウントから四球を与えてしまうものの、オープン戦絶好調だった中田翔は139キロの速球で詰まらせて平凡な右飛。無失点で一歩目を踏み出す。
援護をもらった直後の2回は、先頭の王柏融にライトへクリーンヒットを浴びて無死の走者を背負うと、一死から石井一成に四球を与えて一・二塁のピンチ。なかでもカットボールの制球に苦しみ、少しイラつくような仕草も見せる。
その後、空振り三振を挟んで、谷内亮太の内を突いたボールが肘の防具あたりに当たってしまい死球。二死満塁でトップに帰り、松本剛にもフルカウントから四球で押し出し。1点を失うと、つづく大田泰示はピッチャー返しのゴロに反応してしまったことがアダとなり、グラブを弾いた打球は三遊間へ転々。抜けていればショート・源田壮亮の守備範囲だったか…?というところもあり、不運な形でもう1点を失った。
さらに、近藤には一二塁間をきれいに破られる適時打。二塁走者は木村文紀の好返球で本塁アウトにしたものの、制球の乱れから一気に3点を失ってしまう。
◆ 3回以降は立ち直る
それでも、その直後に味方が4点を挙げて再びリード。またも長めのインターバルを挟むことにはなったが、3回表は前の打席で逆転の口火を切られた王を空振りの三振に斬って取るなど、この試合はじめての三者凡退に。
4回は先頭の石井に2打席続けて四球を与え、盗塁を決められた後にベテラン・鶴岡慎也に適時打を浴びるものの、つづく谷内は二ゴロに打ち取って注文通りの併殺。松本も外野フライに斬り、失点後はズルズルといかず流れを断ち切って見せる。
5回も2番からの上位打線だったが、先頭の谷口雄也は2球、つづく近藤健介は1球で打ち取り、主砲の中田も3球で左飛に斬ってなんと1イニング・6球で三者凡退。尻上がりに調子を上げていった。
序盤2イニングは制球に苦しんで球数も時間も要したものの、3回以降は徐々にテンポアップ。終わってみれば5回まで投げて目安の100球を下回る84球。打者22人に対して被安打4、与四死は5。2奪三振を奪って4失点という内容でまとめている。
試合後は「課題は球数を投げること、そしてイニングスを投げることでした。5回を投げられたのはよかったと思います」と振り返り、「試合の序盤から4回、5回のようないい感じで脱力ができている投球をしていきたいです」とコメント。
つづけて、「今回は本来の開幕シリーズの相手でしたが、練習試合なので色々と試しながら投げました。収穫はあったと思います」と手ごたえを語っている。
文=尾崎直也
◆ コメント
今日の一番のメインの課題は球数を投げること、
そしてイニングスを投げることでした。
5回を投げられたのはよかったと思います。
前回の登板に比べてカットボール、
チェンジアップと安定して投げることができました。
2回に失点しましたが、
もっと試合の序盤から4回、5回のような
いい感じで脱力ができている投球をしていきたいです。
今回は本来の開幕シリーズの相手でしたが、
練習試合なので色々と試しながら投げました。
収穫はあったと思います。