大学の後輩・福井から…
ロッテの鳥谷敬選手(38)が22日、ロッテ浦和球場で行われたファーム練習試合に「3番・二塁」で先発出場。第1打席で適時打を放つなど、2安打の活躍を見せた。
3月10日にロッテに電撃加入したベテランは、17日からファームの練習試合に出場。去就の決定が遅れた影響でキャンプに参加していないなか、実戦で感覚を取り戻しながら存在感を発揮している。
この日も3番でスタメン出場すると、初回の第1打席は一死二塁のチャンス。対する楽天先発は早稲田大の後輩・福井優也。フルカウントまで持ち込むと、内角の速球を思い切り引っ張っていった打球は、ライン際を痛烈に襲う一塁強襲の安打。ボールがライト方向へと転々とする間に二塁から走者が還り、同点に追いつく適時打となった。
3回も安打の走者を一塁に置き、今度は初球のまっすぐをピッチャー返し。速いゴロは福井の足下を抜け、センターへと抜ける安打。加入後はじめてのマルチ安打で無死一・二塁とチャンスを拡大すると、そこからチームは4得点。鳥谷も押し出しの間に本塁を踏んでいる。
4回、先頭で迎えた第3打席も、甘く入った変化球を強く叩くと、強い打球がセカンドを強襲。これは失策と記録されたが、ここから再びチャンスが拡がり、柿沼友哉の満塁弾でこの回も4得点。鳥谷はこの直前の内野ゴロでフォースアウトになっていたため得点はつかなかったが、この回も鳥谷の出塁から大量得点が生まれた。
5回の第4打席はベテラン・青山浩二との対戦。走者を一塁に置き、1ボール・1ストライクから変化球を強振すると、打球はセンター後方へ。良い角度で上がった打球だったが、これは強風に押し戻される格好にもなって中飛。3本目の安打とはならなかった。
この日は早いペースで4打席が回り、6回頭の守備から途中交代。この日は4打数2安打、初の適時打で打点が1つ付き、得点も1。はじめての複数安打を記録している。
一時は所属先が決まらずに"引退危機"も囁かれたところから、徐々に状態を上げてきた38歳。残念なことに今季のプロ野球はシーズン開幕が延期になっているが、鳥谷にとってはこれが追い風となり、「開幕一軍」というところも徐々に視界に入ってくるかもしれない。