荻野が一軍の練習に参加
13時からZOZOマリンスタジアムで予定されていた西武との練習試合が中止となり、ロッテの選手たちはZOZOマリンスタジアムで練習を行った。
22日までロッテ浦和球場で行われた二軍練習試合に出場していた荻野貴司、同じくロッテ浦和球場で練習を行っていた石川歩、二木康太、小島和哉が一軍の練習に参加した。
荻野はティー打撃ではいつもと同じように片手ティー、両手ティーを行い、打撃練習でもライト、センター、レフトと広角に打ち分けた。打撃練習後にはセンターとレフトで打球捕、走塁練習もしっかりと行い、22日までのロッテ浦和球場で行っていた試合前練習と同じような練習を行っていた。
福田光が佐々木朗希と対戦
この日、最大の注目は佐々木朗希のプロ入り後、初めての打撃投手。福田光輝(5球×3の15球)、茶谷健太(5球×2の10球)、合計25球を投げ込んだ。
打撃練習前の投球練習では158キロを計測し、打撃投手でも福田光に投じた初球は157キロを記録した。福田光にレフトに本塁打を打たれたが、力強いストレートに福田光、茶谷ともにやや差し込まれている印象があった。
福田光は佐々木のボールについて「高めのボールは今まで見たことないくらい小さく見えました」と驚いていた。
その福田光は、佐々木との対戦を終えると、セカンド、ショート、サードでノックを受け、走塁練習では一塁付近で大塚明コーチ、伊志嶺翔大コーチからアドバイスを受ける場面も見られた。
全体の打撃練習が終わったあとには、岡とペアで10球間隔で交代し、約20分間の打ち込み。打撃練習が終わると、囲み取材を行い、その後再びグラウンドで特守。
特守では10メートル近い風が吹く中、サード、ショート、セカンド、ファーストのポジションでフライを捕る練習を行っていた。ちなみにフライ練習をしているときのポジションごとの風速表示は、サードが7メートル〜9メートル、ショートが10メートル、セカンドが5メートル、ファーストが5〜8メートルの風が吹いていた。
和田は守備練習に力を入れる
育成選手から支配下選手登録を目指し春季キャンプからアピールを続ける和田康士朗は、ライトのポジションでノック受けたあと、大塚コーチから身振り手振り指導を受けていた。その後、大塚コーチが見守る中、和田はライトでフリー打撃練習中の打者のボールを捕るようにしていた。このときも大塚コーチが和田に、守備について助言を送っている場面が見られた。
守備練習を終えると、打撃練習、マシンを相手にバント練習。バント練習では昨年の秋から練習を行っているセーフティバントの練習を何度も繰り返した。
全体の打撃練習が終わると、再びグローブを持ってグラウンドへ。大塚コーチのノックをセンター付近で受けていた。
そのほかの選手たちは?
そのほか、田村龍弘と中村奨吾は他の選手に比べて、打撃練習の時間が長く約40分近く打っていた。田村は左投手、中村は右投手のボールを黙々と打ち込み。田村といえば、「やっぱり左ピッチャーはクロスに入ってくるので、引っ張っていたら体が全部前に出てしまう。入ってくる球に対して内からしっかり反対方向に打つというイメージを持ちながらやっていますね」と昨年10月23日の取材でこのように話していたが、この日の左投手の打撃練習でも右方向への打球が多かった。
田村と中村の打撃練習が終わると、藤岡、菅野、岡、福田光の4人が2箇所のケージ(藤岡・菅野のペア、岡・福田のペア)で、1人10球間隔で2度目の打撃練習。この練習で、打撃投手を務めた手嶌広報兼打撃投手が投げる緩いボールを打っているのが印象的だった。
打撃練習を行っている横では、和田が外野で2度目の守備練習、マシンを相手に佐藤都志也がキャッチング練習などを行なっていた。
この日の練習を見ていて感じたのは、若手・中堅の野手はもう一度、徹底的に鍛えている印象を受けた。一方、投手陣はZOZOマリンスタジアムで行われる試合前の練習と同じように、キャッチボール、ランニング、ノックなどで汗を流していた。
プロ野球は4月10日以降の開幕を目指してきたが、新型コロナウイルス拡大の影響で、4月24日以降の開幕を目指すことになった。シーズン開幕が延期となったり、練習試合が中止になるなど、例年のシーズンに比べて、選手たちにとってかなり調整が難しくなっている。それでも、マリーンズの選手たちは開幕に向けて、マリンスタジアムで練習のスタートを切った。
文=岩下雄太