リアルのプロ野球は開幕延期も…
一般社団法人日本野球機構(以下、NPB)と株式会社コナミデジタルエンタテインメント(以下、 コナミ)は30日、『プロ野球 “バーチャル”開幕戦 2020』を開催。本来であれば3月20日(金・祝)に現実のプロ野球で開催されるはずだった対戦カードが、ゲームの中で“再現”された。
世界中を混乱に陥れている「新型コロナウイルス」の影響により、プロ野球2020シーズンの開幕が延期に。それに伴い、全国のプロ野球ファンへ少しでもプロ野球を楽しむ機会を提供すべく、NPBとコナミがタッグを組んで実現したこの企画。この日はセ・リーグのヤクルト-阪神、パ・リーグは西武-日本ハムの戦いが行われた。
【ルール】
・DH制=セ:なし/パ:あり
西武(大上拓海)- 日本ハム(相澤一久也)
この『バーチャル開幕戦』では、各球団1名の代表が9イニングのフルマッチをプレー。
プレイヤーは今年1月まで激闘が繰り広げられた「eBASEBALL プロリーグ」の2019シーズンで戦った選手たちで、西武は22歳の大上拓海選手、日本ハムは20歳の相澤一久也選手という若き2人の戦いとなった。
【スタメン】
▼ 先攻:日本ハム
(中)西川
(一)中田
(左)近藤
(右)大田
(二)渡邉
(三)ビヤヌエバ
(指)清宮
(捕)清水
(遊)中島卓
先発P. 有原
▼ 後攻:西武
(中)金子
(遊)源田
(捕)森
(一)山川
(二)外崎
(三)中村
(左)スパンジェンバーグ
(指)栗山
(右)木村
先発P. ニール
開幕戦らしい締まった展開
プレイヤーはともに打撃が持ち味の2人だが、試合は両エースの投げ合いで白熱した投手戦に。
2回は日本ハムが大田泰示の二塁打からチャンスを作り、新加入クリスチャン・ビヤヌエバのセンターへの安打で本塁を狙うも、ここは西武の新センター・金子侑司がホームにストライク送球。バックも好守で好投に応える。
西武も3回に二死から新1番の金子侑司がセンターオーバーの二塁打を放って先制のチャンスを作ったが、新キャプテンの源田壮亮が倒れてあと一本が出ず。スコアレスのまま前半戦が終わった。
待っていた劇的結末
両エースの投げ合いに好守の応酬、試合はなんと7回まで0-0。緊迫した展開が続いたなか、終盤のブルペン勝負へ。
日本ハムは7回から好投の有原に代えて新助っ人のドリュー・バーヘイゲンを投入。3番からの好打順を3人で斬ると、その裏に渡邉諒の安打から一死二塁のチャンスを作る。
すると、西武もピンチを迎えたところでニールを交代。速球派右腕の平良海馬にスイッチしたが、二死三塁から8番・清水優心がセンター返しの適時打。日本ハムがついに均衡を破る。
しかし、本拠地で負けられない西武も最終回に打線が奮起。
8回から続投の石川直也に対し、先頭の源田が安打で出塁。ここで左の森というところで宮西尚生が登場するも、森は左中間に弾き返すクリーンヒット。源田は三塁まで到達し、一打同点・一発出れば逆転サヨナラという大チャンスを作る。
ここで主砲・山川穂高は変化球をフルスイングで狙うも、やや打ち損じた形で打球はセンターへ。それでも、フラフラと舞い上がった飛球は外野の定位置まで飛び、最低限の犠飛。西武が土壇場で試合を振り出しに戻す。
その後、二死一塁で中村剛也という場面で、日本ハムサイドは決死の“申告敬遠”を選択。サヨナラの走者を得点圏に進めても、中村との勝負を避けて新助っ人のスパンジェンバーグとの勝負を決断する。ここが大きなターニングポイントに。
二死一・二塁、フルカウント。待ったなしの場面で、新助っ人は勝負の場面で宮西が投じた変化球に食らいつくと、打球はライトの前でバウンド。返球がホームまで届くも、走者の突入が早くこれが決勝点。劇的な逆転サヨナラ勝ちで西武が開幕戦を飾った。
【メットライフ】西 2 - 1 日
日|000 000 010 |1
西|000 000 002x|2
勝:平井
負:宮西
S:なし
本:なし