リアルのプロ野球は開幕延期も…
一般社団法人日本野球機構(以下、NPB)と株式会社コナミデジタルエンタテインメント(以下、 コナミ)が共催で3月29日から開催している『プロ野球 “バーチャル”開幕戦 2020』。4月3日からは“第2カード”として、3月24日(火)から現実のプロ野球で開催されるはずだった対戦カードがゲームの中で“再現”された。
世界中を混乱に陥れている「新型コロナウイルス」の影響により、プロ野球2020シーズンの開幕が延期に。それに伴い、全国のプロ野球ファンへ少しでもプロ野球を楽しむ機会を提供すべく、NPBとコナミがタッグを組んで実現したこの企画。3日はセ・リーグのDeNA-阪神、パ・リーグの日本ハム-楽天という2試合が開催された。
【ルール】
・DH制=セ:なし/パ:あり
日本ハム(相澤一久也)- 楽天(三輪貴史)
この『バーチャル開幕戦』では、各球団1名の代表が9イニングのフルマッチをプレー。
なお、プレイヤーは今年1月まで激闘が繰り広げられた「eBASEBALL プロリーグ」の2019シーズンで戦った選手たち。日本ハムは初戦に続いて相澤一久也選手が、対する楽天は2019年シーズンのチームキャプテン・三輪貴史選手が登場する。
【スタメン】
▼ 先攻:楽天
(遊)茂木
(三)鈴木
(二)浅村
(指)ブラッシュ
(右)ロメロ
(左)島内
(一)銀次
(捕)太田
(中)辰己
先発P. 松井
▼ 後攻:日本ハム
(中)西川
(右)大田
(二)渡邉
(一)中田
(左)近藤
(三)ビヤヌエバ
(指)王
(捕)清水
(遊)中島卓
先発P. 吉田輝
飛躍が期待されるドラ1の投げ合い!
日本ハムは昨年のドラフト1位右腕・吉田輝星、楽天は今季から先発に挑戦している松井裕樹という若きマッチアップとなったこの試合。先に試合を動かしたのはホームの日本ハム。
2回裏、相手のエラーを足掛かりに無死一・三塁のチャンスを作ると、王柏融がスクイズを決めて1点を先制。序盤から執念で1点をもぎ取ると、5回にも王と清水優心の安打からチャンスを作り、キャプテン・西川遥輝の適時打で追加点。
投げては先発の吉田輝星が5回2安打無失点の好投を見せ、2-0とリードして前半を折り返した。
新戦力が今日も魅せた!
苦しんでいた楽天打線は、インターバルを挟んだ6回表に反撃。
攻めあぐねた吉田に対して二死走者なしとなるも、第1カードの最終回に劇的一発を放った鈴木大地が内角速球を思い切り引っ張り、打球はライトスタンド中段へ。2戦連発となる本塁打で、まずは1点差に迫る。
その後は日本ハムのリリーフ陣を前に再び手を焼くも、8回も二死走者なしからまたも鈴木が流れを呼び込む。前の回から登板していた3番手の井口和朋に対し、ややミスショットながらしぶとく一二塁間を破る安打で出塁すると、つづく浅村栄斗が外寄りの変化球をジャストミート。打った瞬間それと分かる打球は、あっという間にバックスクリーンに飛び込む逆転2ラン。ひと振りで試合をひっくり返した。
リードを奪った楽天は、8回から必勝リレーへ。森原康平は先頭の安打に味方の失策も絡んで一死一・二塁とピンチを迎え、最終的には二死満塁まで追い込まれたが、なんとか無失点で切り抜ける好リリーフ。9回も新助っ人のJ.T.シャギワが二死から安打を許すも、得点は許さず。粘った楽天が鮮やかな逆転勝利を掴み取った。
序盤はしばらく劣勢も、鈴木大地が反撃の一発に逆転弾を呼び込む安打、直前のイニングに登板した牧田和久には勝ち星が付き、最後を締めくくった新助っ人がセーブを記録。終わってみればこの日も新戦力が存在感を発揮し、「バーチャル」ではあるものの、新シーズンへの期待が膨らむ試合となった。
【札幌ドーム】日 2 - 3 楽
楽|000 001 020|3
日|010 010 000|2
勝:牧田(楽)
負:井口(日)
S:シャギワ(楽)
本:鈴木(楽)・浅村(楽)