広島・中村奨成

◆ 広島の「高卒3年目」選手

 昨秋のドラフト会議では、“令和の怪物”こと佐々木朗希(大船渡高→ロッテ)に最多の4球団が競合。そのなかで奥川恭伸(星稜高→ヤクルト)と石川昂弥(東邦高→中日)にも3球団が競合し、森敬斗(桐蔭学園高→DeNA)も1位で指名を受けるなど、高校生の逸材が大きな注目を浴びた。

 思い返して見ると、その1年前には、甲子園春夏連覇の立役者となった大阪桐蔭の根尾昂(現中日)と藤原恭大(現ロッテ)のコンビが複数球団から1位指名を受け、さらに報徳学園の大型内野手・小園海斗(現広島)にも根尾と同じ最多タイの4球団が競合。このように、毎年登場するゴールデンルーキーたちにファンの注目は移っていく。

 そんな中、今回取り上げたいのが、さらに“もう1年前”のドラフト会議で指名を受けた高卒選手たち。高校通算111本塁打という看板を引っ提げ、早実・清宮幸太郎が7球団から1位指名を受けたことでも印象深いこの年だが、プロ入り後の2年で最も飛躍した選手と言えば、ヤクルトの村上宗隆だろう。

 プロ2年目の昨季、レギュラーに定着して全試合出場を果たすと、36本塁打・96打点を叩き出す大暴れ。阪神・近本光司との激しい争いを制し、新人王にも選出された。

 飛躍を遂げた同世代に追いつけ、追い越せ──。清宮や安田尚憲といった“ドラ1”組はもちろんのこと、下位指名にも楽しみな存在が多くひしめく1999~2000年生まれの選手たち。今回は広島の「高卒3年目選手」の現在地を見ていきたい。

◆ 甲子園でスターに

 広島は2017年のドラフトで中村奨成を1位指名。中日との競合になったが、見事に引き当てた。

 地元・広陵高の正捕手として出場した3年夏の甲子園では、初戦の中京大中京戦で5の4、2本塁打で3打点という大爆発を見せると、2回戦の秀岳館戦でも後にプロ入りする田浦文丸(現ソフトバンク)から一発を放つなど、3安打・3打点の大暴れ。聖光学院でも一発含む3安打・4打点と打ちまくり、3試合連続で本塁打を記録する。

 準々決勝の仙台育英戦で本塁打は止まるも、ここでも2本の安打を放ち、準決勝の天理戦では初回に先制2ラン、5回に同点弾と大会2度目の1試合2発を記録して、通算本塁打は「6」に。清原和博が持っていた夏の甲子園・1大会の最多本塁打記録を更新して見せ、大きな話題を呼んだ。

 こうしたド派手な活躍もあり、秋のドラフト会議では高卒捕手として史上初の“指名競合”という快挙も。大きな期待を受けてプロ入りを果たしたが、ここ2年のうちに一軍出場はなし。それどころか、プロに入ってからは話題に挙がることも少なくなる。

 1年目はファームで83試合に出場も、持ち味のバットでは打率.201で4本塁打と低迷。プロのレベルに苦しみ、アピールを見せることができなかった。

 加えて、昨季はキャンプ中に骨折で出遅れ。復帰後も6月に試合で頭部死球を受けるなど、最難続きの戦いで39試合と出場機会を大きく減らしたが、それでも打率は.279と巻き返しの兆しも。秋のキャンプでははじめて一軍に合流し、この春のキャンプでも一軍メンバー入り。残念ながら途中で脱落となったものの、これまでになかった経験を積み重ねている。

 3年目の今季こそ、ファームで存在感を発揮することができるのか。ドラフト1位ルーキーの意地が見たい。

◆ ローテーション入りを目指す若き右腕

 ドラ1が苦しんでいるなか、同期ですでに一軍デビューを飾った選手も2人いる。投手の山口翔と遠藤淳志だ。

 熊本工高からドラフト2位で入団した山口は、昨年5月にプロ初登板を迎えると、その試合で見事にプロ初勝利をマーク。以降は3連敗で勝ち星を伸ばすことはできなかったが、9試合の一軍登板を記録している。

 ローテーション入りを目指す今季は、佐々岡真司新監督にアピールを見せたかったものの、キャンプ中の練習試合で打ち込まれてしまい、オープン戦の登板はゼロ。開幕一軍は遠くなったが、開幕そのものも伸びたためまだチャンスはあるだろう。まずはどこかで首脳陣の目に留まるような投球を披露したい。

 つづいて、茨城県の霞ヶ浦高からドラフト5位で入団したのが遠藤淳志。昨季はファームでのアピールが実って6月に一軍デビューを果たすと、以降は一軍のブルペンに定着して34試合に登板。1勝1敗6ホールド、セーブもひとつ記録して防御率3.16という活躍を見せた。

 しかし、こちらも今季は先発ローテーション入りに期待がかかったが、オープン戦初登板となった3月11日のDeNA戦で3回5失点と炎上。7安打・3本塁打を浴びる内容で防御率は15.00と、悔しい結果に終わっている。

 春はともに結果が残せなかった2人だが、逆に言えば開幕が延期となっているこの時間をチャンスに変えたいところ。あまりアピールする場もないが、その中でいかに健康状態を保ち、「行くぞ」と言われたときに「行ける」状態を作っておくことができるのか。いつ順番が来てもいいように“準備”して待つしかない。

◆ 広島の“高卒3年目”選手

<投手>
山口 翔(2位/熊本工高)
遠藤淳志(5位/霞ヶ浦高)
藤井黎來(育2位/大曲工高) ※育成
佐々木健(育3位/小笠高) ※育成

<捕手>
中村奨成(1位/広陵高)

<外野手>
永井敦士(4位/二松学舎大付高)

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ベースボールキング編集部

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