あなたの“イチオシ”教えてください!
「新型コロナウイルス」の問題により、シーズン開幕が見合わせとなっているプロ野球。17日には5月中の公式戦開催を断念することが決まり、それに伴い交流戦も中止に。ひとまず「6月中の開幕」を目指して検討を重ねていくことが発表された。
ベースボールキングでは、この開幕延期の期間を利用して全野球ファンに向けたアンケートを実施中。「プロ野球・2020年シーズン あなたの“イチオシ”教えてください!」と題し、開幕が実現した暁にはこの選手のこんな活躍が見たい、今年の我が軍はココを見て、こんなことが起こると良いな……といった2020年の注目ポイントを募集している。
そこで、ユーザーの方からお送りいただいた声を基に、その事象にフォーカスを当てた新企画をスタート。第1回は「名球界に入ってほしい!!」と熱い声援とともに挙げられた、阪神・藤川球児投手(39)について取り上げていきたい。
名球会入りは目前!
1980年7月21日生まれの右腕。高知商高から1998年のドラフト1位でプロ入りを果たし、NPBでは通算19年目を迎える大ベテランだ。
阪神から海を渡ってメジャーの舞台で戦い、その後は独立リーグを挟んで再び古巣へ復帰を果たすと、衰え知らずの活躍で勝ちパターンに定着。40歳になる今季もブルペンを支える役割に期待がかかっている。
そんな男に近づく、ひとつの大きな節目。名球会入りの条件のひとつにもなっている、「通算250セーブ」という大台。守護神にとっての勲章とも言える記録は、これまでNPBで3人しか達成者がいない偉業だ。
▼ NPB歴代最高記録・セーブ(通算)
1位 407 岩瀬仁紀 [1999~2018]
2位 286 高津臣吾 [1991~2007]
3位 252 佐々木主浩 [1990~2005]
4位 241 藤川球児 [2000~] ☆現役
5位 234 サファテ [2011~] ☆現役
藤川はNPBで241のセーブを積み上げ、大記録まであと9つ。
渡米前こそ虎の守護神としての印象が強かったが、古巣復帰後はラストイニングを任されることは少なく、その前の7回や8回の出番が多かったため、2016年~2018年の3年間ではあわせて5セーブと、その数字を伸ばしていくことができなかった。
それでも、昨季はシーズン途中から抑えに回って復帰後最多となる16セーブを記録。一気に大台突破を視界に捉えてみせる。シーズン終了後には、チームを率いる矢野燿大監督が「外す理由もない」というコメントを残しており、2020年も藤川の守護神継続が大本線であることを明言。体調面にアクシデントなく開幕を迎えることができれば、たとえシーズンが短縮となっても今季中に達成できる可能性は高いだろう。
迎えたこの春はキャンプも問題なく過ごし、オープン戦でも3試合に登板。2戦目の日本ハム戦で2失点、3戦目のオリックス戦は5失点と連続で打ち込まれたために防御率は21.00と跳ね上がっているが、そこは経験豊富なベテラン。空いた時間を使って立て直してくるに違いない。
依然としてコロナウィルスの問題は終息の見込みが立たず、選手たちも難しい調整が続いていくが、こんな時こそ頼りになるのはベテランの力。偉業に挑む虎の22から、今季も目が離せない。
藤川球児・プロフィール
ポジション:投手投打:右投左打
身長/体重:185センチ/90キロ
生年月日:1980年7月21日
経歴:高知商-阪神(98年・D1)-カブス-レンジャーズ-四国IL・高知-阪神
[昨季成績] 56試(56.0回) 4勝1敗16セーブ・23ホールド 防1.77
[通算成績] 766試(922.0回) 59勝35敗241セーブ・162ホールド 防2.02
※成績はすべてNPBのみのもの